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ファーウェイ「HUAWEI Mate 20はユーザー体験向上を考えた」開発経緯を聞く

2018年12月01日 12時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII編集部

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カメラAIは日常生活の質を高めてくれる

──スマートフォンカメラには各社がAI機能を搭載しています。御社はどうやって差別化していくのでしょうか?

Li氏 AI機能のポイントは3つあると考えています。

  1. きれいな写真を簡単に撮影できる、つまりAIが撮影を助けてくれる
  2. 今まで撮影できなかった効果を与えてくれる
  3. 見たもの以上のものを見せる

 たとえば花を撮影するとき、AI機能は数億枚の花の写真を記憶・学習しています。そのためカメラを花に向けるだけで光加減などを調整し、だれが見ても花としてきれいに見える写真を簡単に撮影できます。また被写体だけを切り取り、その周りをモノクロにするといった、イマジネーションが求められる写真も簡単に撮影できます。そして顔写真を撮影したときは、肌のキメやしわを細かく描写し美肌効果を与えるだけではなく、そこからどんな肌ケアが必要かという、美肌のためのサジェスチョンも与えることができるようになります。つまりAIは撮影した写真に対して、さらに一歩踏み込むこともできるのです。

 カメラは思いついたことや、ぱっと見たものなどを記録として撮影することもあります。本や映画のポスターをみかけて撮影することはよくあることでしょう。HUAWEI Mate 20の中国版ではその撮影した写真に対し、指先2本でスワイプするとアリババやJD(中国大手EC)に飛び、該当する製品をすぐに買うこともできるのです。弊社はこの2社と業務提携をしていますが、いずれは世界各国のECとも提携する予定です。「考えから行動」AIカメラならこれを1秒で処理してくれるのです。

 このように弊社のAI機能は日常生活の質を高めたり、仕事の効率を上げるといった「問題解決のため」に搭載しているのです。ユーザーが「AIをどう使おうか」「AIってなんだろう」と考えるのではなく、AIを自然に享受してほしいと思います。

シングルレンズとマルチレンズの差

──他社との差別化という点では、他社はシングルレンズでもポートレート写真を撮影可能にしています。マルチレンズの御社の製品との差はどこにあるのでしょう?

Li氏 ポートレートモードの処理は各社で異なる思想を持っています。しかし、シングルレンズとマルチレンズではその効果が異なります。もっとも異なると感じるのは髪の毛の表現。髪の毛がきれいに抜けているかどうか、比べてみるのが一番わかりやすいと思います。また、手を腰に当てひじを曲げたポーズで撮影したときに、腕がきれいに抜けているかどうかも大きく差が出ます。

 各社の競争はディテールをいかに良くするか、を考えています。さまざまな方式が競争しあうことで、結果として美しい写真が撮影できるのであれば消費者にメリットが生まれます。各社の技術競争は弊社としては歓迎しています。

HUAWEI Mate 20シリーズは強力なポートレートモードも搭載。ビデオにも対応する

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