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マーシャル新ヘッドフォンは幅広い音楽が聴けるのでおすすめ

2018年12月01日 12時00分更新

文● 四本淑三

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ミーハー気分で買っても失敗しない

 フェラーリの大好きな人がフェラーリの万年筆を買ってしまうのは、それが優れた万年筆だからではなく、あのマークが付いているから。もちろんフェラーリくらいになると、ライセンス品の品質にも厳しいチェックは入るのだろうが、適当にロゴを貼っているだけのブランドも、まあないではない。

 マーシャルのロゴが付いているヘッドフォンを買う人も、もちろんマーシャルのロゴが付いているから買うに違いない。しかし、楽器メーカーの場合、特に音に絡む製品はブランドの毀損に直結するので、適当にライセンスしてそれらしいものを市場に流しているわけではない。

 たとえば、フェンダーは最近急にイヤフォンを売り始めたように思われているが、あれはナッシュビルのイヤフォンメーカーであるオーリソニックを買収して、そっくりブランドを移行したもの。マーシャルにしてもギターアンプ機能を内蔵しない、ただのBluetoothスピーカーを売っているが、質量と剛性のあるキャビネットにハイパワーのアンプというノーギミックな構成で、決して見た目とロゴだけの内容ではなかった。

 「安かろう悪かろう、たまに当たれば良かろう」というこの大Amazon時代において、オーディオに詳しくない人が、ミーハーな気分で買っても大きく失敗はしない。その点で、実は楽器メーカーのブランドには意味があるのではないかと、最近思うようになってきた。

 すっかり前置きが長くなったが、今回はマーシャルのヘッドフォン「MAJOR III」を試してみた。これがシリーズ3代目。初代は2010年発売というから、すでにかなり年季の入ったシリーズだ。

 Bluetoothモデルが1万8230円、有線モデルが9690円(いずれもヨドバシドットコム価格)。ヘッドフォンとしての基本構造は一緒で、Bluetoothが付くか付かないかの差だけ。いずれも「コスパ最高!」みたいなことは連呼できない価格だが、まず見た目と質感は合格だ。

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