フィッシング詐欺=偽サイトに誘導して個人情報を盗み取る
第1回 日本のスマホ利用者を狙う悪意の中身を知ろう
2018年10月29日 09時00分更新
最近、スマホ利用者を狙った「フィッシング詐欺」が増えています。フィッシング詐欺とは有名サイトなどを装った電子メールを送り、個人情報を盗む行為のこと。ネットの利用者を騙して被害者を「釣り上げる」ことからその名が付きました。
最近話題の「フィッシング詐欺」ってなんだろう?
今年に入ってフィッシング詐欺の被害が増えています。先日も、宅配便の再配達を装ったSMSメッセージ(ショートメッセージ)を使って公式そっくりの偽サイトに誘導し、スマートフォンを乗っ取るアプリをインストールさせるという事件が大きな話題となりました。このほかにも、巧みにインターネット利用者を騙して個人情報などを盗み取ろうとする事件は後を絶ちません。そして最近は、特にスマホ利用者を狙う手口が目立っています。
そこで今回から数回にわたって「フィッシング詐欺の見分け方と対策」について易しく解説します。まずは、そもそも「フィッシング詐欺とは何か?」から始めましょう。
偽サイトに誘導して個人情報を盗み取り、最終的に金銭を得る
セキュリティ専門会社「マカフィー」の説明によれば、フィッシング詐欺とは「インターネットの世界で行われる詐欺の一種で、正規のサービスなどのふりをしたメールやショートメッセージで偽のWebサイト(フィッシングサイト)に誘導させ、クレジットカード情報やログイン情報(IDとパスワードなど)を盗み出す行為」を指します。
悪意ある人たちの目的は金銭です。フィッシング詐欺の場合は、騙して手に入れたネット利用者の個人情報を悪用することで金銭を得ようとします。たとえばインターネットバンキングのアカウント情報を入手して被害者の口座から不正に送金できますし、SNSなどのアカウント情報を入手したならば、アカウントを乗っ取って被害者に成りすまし、別の詐欺に使う、といった具合です。また、個人情報自体を売却して金銭を得ることもできるのです。
以上、フィッシング詐欺とは何かについて解説しました。転ばぬ先の杖として、最低限の知識は持っておきたいものです。次回はフィッシング詐欺の代表的な手口についてお伝えします。
なお、フィッシング詐欺は海外で生まれ、広がったものです。ネット利用者を騙して被害者を「釣り上げる」ことから名付けられました。とはいえ、釣りを指す「fishing」ではなく「phishing」と英語圏では表記されます。

この連載の記事
-
第102回
sponsored
最近耳にするオンラインカジノ! 日本からの利用は賭博扱いも -
第101回
sponsored
連休前は要注意! チケット予約サービスを装う詐欺が大発生 -
第100回
sponsored
サイバー攻撃に悪用される恐れも! 生成AIは「必ず正解を教えてくれる」魔法のサービスではありません -
第99回
sponsored
スマホに直接届くショートメッセージは「警告・報酬・緊急」に要注意 -
第98回
sponsored
偶然出会った友人から暗号資産投資のお誘いが……財産を根こそぎ奪う詐欺の恐怖 -
第97回
sponsored
秋から年末年始の時期は「安売りセール」に便乗した詐欺にご注意を! -
第96回
sponsored
あなたを騙す「危ないURL」が動画サイトで増殖中! ウイルス感染の恐れも -
第95回
sponsored
突然ウイルス感染報告と電話番号が! それは偽警告です -
第94回
sponsored
診断系サービスは楽しいけれど……SNS乗っ取りに注意 -
第93回
sponsored
インフラ会社を装ったサイバー攻撃はAndroidスマホと日本人が標的だった! -
第92回
sponsored
意外!? 高齢者もアダルト情報のワンクリック詐欺に注意 - この連載の一覧へ
