米Microsoftは2018年9月17日、検索エンジン・Bing で提供するビジュアル検索の新機能を発表した。同社は昨年より、写真や画像といった視覚データを活用した検索技術を強化している。ビジュアル検索の進化により、テキスト文字列という検索クエリを利用せず、スマートフォンなどのカメラの撮影を通じて世界中の情報を検索することが可能になってきている。
今回同社が発表した新検索機能は次の通り。
方程式や微分積分を計算する Math Solver
Math Solver は方程式や微積分といった計算問題を、カメラで撮影するだけで解いてくれる機能。対象の数式にカメラをかざして Math ボタンを押すと、手順を追って解き方を表示する。また、Kahn Academyなどの関連するオンライン動画なども提示し、数学知識を増やす手助けもする。
カメラで文字をスキャンしてコピペや検索する Text Transcription
Text Transcription は、現実世界の文字情報をカメラで読み取り、その文字をコピペしたり検索できるようにする機能。たとえばレストランのメニューでよくわからない料理があった時、カメラをかざしてメニューの文字情報をスマホ画面に表示し、知りたい箇所を選択して検索するといったことが可能になる。
画像ファイルを使った画像検索の高速化
画像ファイルを Bing の検索窓にドラッグ&ドロップして検索するときの処理が高速化された。ダイアログ画面が一審され、従来よりも素早く検索できるという。
子どもの教育に役立つ Bing Education Carousel
数学や化学、言語ツールを表示し、子どもと親が一緒に学習できる機能を提供。
アメリカ手話 (ASL)の学習情報
Bing 検索結果画面上でアメリカ手話(American Sign Language, ASL)を学ぶためのコンテンツを提供する。159のオンラインビデオと13のフレーズを紹介し、視覚的に学ぶことができる。
This month on Bing: Visual Search expanded, Education, American Sign Language, and more
https://blogs.bing.com/search/2018-09/This-month-on-Bing-Visual-Search-expanded,-Education,-American-Sign-Language,-and-more
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米Microsoft Bing、画像内の家具や洋服を検索可能に ビジュアル技術を活用
マイクロソフトが写真や画像を解析して関連・類似情報を提供するビジュアル検索を提供開始。
米Microsoftは2018年6月21日、同社の検索サービス・Bingにおいて新しいインテリジェント・ビジュアル検索技術を導入したと発表した。すでに導入されている Bing のビジュアル技術を活用し、モバイル端末のカメラを使ってウェブを検索できる。
新しい検索機能は米国内で提供され、iOS版およびAndroid版Bingアプリ、Android版のMicrosoft Launcher、Android版Microsoft Edge で利用できる。
ユーザーはカメラで撮影した写真について詳細情報を得られる。たとえばランドマークや花を端末のカメラで撮影し、アップロードすると Bing がその画像を分析し、関連する情報を提示する。また、画像内の家具や洋服を認識し、類似するアイテムを表示するとともに購入可能な場所を教えてくれる。
検索分野で競合となる Google も、Google Lens アプリで同様のサービスを提供している。
Visual Search from Bing now lets you search what you see
https://blogs.bing.com/search/june-2018/Visual-search-from-Bing-now-lets-you-search-what-you-see