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iPhone XS&iPhone XR、ASCII徹底大特集! 第86回

iPhone 7 Plusで困ってないのにiPhone XSを購入 スマホの新しい進化に期待

2018年09月23日 12時00分更新

文● 中山 智 編集●ASCII編集部

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iPhone 7 Plusに不満がないから様子見のはずが
現地取材をしてきた人たちの記事を読んで翻意

 発表会直後に書いた記事「iPhone XS? iPhone 7 Plusでまったく困ってないことに困っている」では、タイトルのとおり現在使っているiPhone 7 Plusに不満はないため、新しいiPhoneの購入は様子見というのが結論でした。

 ですが、発表会後に公開された、現地取材をしてきた人たちの記事を読んでいると、「これは買わなきゃならないモデルなのでは!?」とちょっとワクワクした気持ちに。結局予約開始から2日後に「iPhone XS」を注文しました。

結局、iPhone XSの256GB、シルバーモデルを予約

新しいiPhoneに惹かれた最大の理由は「A12 Bionic」

 現地取材陣の記事を読んで何に惹かれたのか。内容として多かったのは「カメラ性能のアップ」ですが、そこではありません。メインカメラのセンサーサイズは大きくなっているので、その点では画質向上は期待できると思います。

 被写体深度を記録して、あとからボケ具合をコントロールできる機能を絶賛している記事もありましたが、そんなことはファーウェイの端末などでは2年も前から可能だった機能ですし、iPhoneでもデュアルカメラの機種なら「Focos」というアプリを使えばほぼ同じ機能は利用可能です。全体のバランスとしては別ですが、個々の機能ではiPhoneはAndroid端末を周回遅れで追いかけているポイントもあるわけです。

発表会ではなぜか拍手喝采だった、絞りを撮影後に調整できる機能

 自分が新しいiPhoneに惹かれたポイントは、プロセッサーの「A12 Bionic」。このA12 Bionicについて現地取材陣の記事をよく見かけました。A12 Bionicの特徴は自社デザインで、プロセルルールは7nm。さらに前モデルから採用したAI処理用のニューラルエンジンの強化にはCPUやGPUの性能向上よりも力を入れているという点も注目です。

新iPhoneに搭載されるプロセッサーは「A12 Bionic」

AI処理を担当するニューラルエンジンを強化している

 記事を読んでいるうちに、自分が参加した発表会でもこれと同じ内容の話を聞いたことを思い出しました。IFAの基調講演でファーウェイが発表したプロセッサー「Kirin 980」です。Kirin 980もグループ企業のHiSilicon製で7nm。さらにAI処理用のNPU強化がポイントにあげられています。

ファーウェイのKirin 980も7nmプロセスで、AI処理能力を強化という進化の方向性は共通

スマートフォンの進化の方向性が変わったかもしれない
そこで生まれるワクワク感を得るために購入を決意

 そこでふと感じたのが「スマートフォンの進む方向が完全に変わった潮目だな」ということです。ザックリ言うと、これまでのスマートフォンがIT端末だったのに対して、これからのスマートフォンはAI端末になるんだろうと。若干iPhoneが周回遅れかなと思っていたスマートフォンの開発競争が、実はもう別の競争がスタートしていて、そこは接戦というわけです。

 スマートフォンがIT端末として登場したことで、新しいサービスが誕生したり、一般化したりしました。たとえばシェアリングサービスだったり、動画や音楽のオンデマンドサービスだったり。十数年前と比べれば、それは社会も大きく変えるほどの進化で、自分はその進化にワクワクしていました。

 ちなみに自分が「スマートフォンすごい!」と本気で感動したのは、10年前にWindows Mobile端末を持ってベトナム旅行をしていたときです。その内容は「EMONSTERを海外で試す―SIMフリーは本当か」という記事にしていますが、手のひらサイズの端末で日本から遠く離れたメコン川のど真ん中で位置情報を把握してリアルタイムで発信する。その瞬間、遠い未来がギュッと近づいてきて社会が変わるんじゃないかというワクワク感でいっぱいになりました。

 ただこの2年くらいは、その進化も鈍化してワクワク感がなくなってきたのも事実。それがスマートフォンの進む方向がIT端末からAI端末へと変わることで、また新しいサービスなどが登場して社会が変わるのではないか。またあのときのワクワク感が得られるのではないか。そう考え始めたら新しいiPhoneを買わずにはいられなかったのです。

 もちろん現状のAI処理能力ではできることは限られています。実際には写真撮影時のボケ具合の調整や撮影内容の判定といったところでしょう。ただ、10年前のスマートフォンも今とは比べものにならないくらい処理能力は低く通信速度も遅い状況でしたが、それでも新しいサービスが生まれ、それを快適に使うためスマートフォンの性能も進化。さらに進化した性能を活用してサービスも進化と発展してきました。

 IT端末からAI端末とスマートフォンの潮目が変わって、もう一度この進化が体験できる。その潮目が変わったポイントとなる端末が今回の「iPhone XS」「iPhone XS Max」「iPhone XR」なんじゃないかと。

 というわけで「iPhone XS(256GB)」を購入しました。ワクワク感を得るために税込で14万184円……。オリコローンで12回払い。これから1年間、ワクワク感のため毎月1万1600円払うわけです。近い未来にもうちょっと安くワクワク感が得られることを期待したいです。

12回払いなので金利なしなのがせめてもの救い……


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