6コア/12スレッドのCore i7が搭載可能、ストレージは最大3台内蔵できる!
ペットボトル3本分でも高性能CPU搭載可能でメインマシンにできる小型PC
2018年09月14日 07時00分更新
机の上に置いても場所を取らない省スペースパソコンは、職場のマシンとしてはもちろん、自宅のメインマシンとしても魅力的な製品だ。しかし、高性能なCPUほど発熱が大きくなるため、省スペースパソコンでの採用は多くない。高性能モデルとされるものでも、Core i5あたりがほとんどだ。
こういったある種の常識を破ったといえるのが、サイコムの「Radiant SPX2700H310」。省スペースパソコンの中でもひときわ小さな2リットル以下のボディーにもかかわらず、6コア/12スレッドで動作するCore i7-8700を搭載可能という驚きの高性能を実現している。2リットルといわれるとサイズがわかりにくいが、ザックリといえば、500mlペットボトルを3本並べたくらいの大きさだと思ってもらえると想像しやすいだろう。
中身がぎっしりと詰まっているが、ストレージは最大3台内蔵できる
Radiant SPX2700H310には省スペース化による制限もあって、とくに気になるのがPCIeスロットを備えていない点。ビデオカードを増設できないためゲーム用途に使えないし、キャプチャーボードや10GbEボードの増設も難しくなる。とはいえ、一般用途であればこういった拡張ボードを使うことはまずないので、それほど大きな問題ではないだろう。
もうひとつ心配なのが、ストレージの拡張性だ。Radiant SPX2700H310は見るからにスペースに余裕がないため、2.5インチベイが1つだけかと思っていたのだが、ケースを開けてみてビックリ。2.5インチベイ×2、M.2×1と、最高で3台のストレージを内蔵可能となっていた。
最大3台のストレージを内蔵できるため、容量不足でも外付けストレージを使わず増設できるのはありがたい。ただし、2.5インチベイ用のSATAケーブルは特殊な薄型のものが必要だ。ストレージを追加するときは付属のケーブルが必須となるので、なくさないよう注意したい。
CPUクーラーはBTOでインテル純正とNoctua製を選択可能
小さくてもBTOパソコンなため、スペックのカスタマイズが可能。ストレージやメモリー構成を変更できるのはもちろんだが、CPUクーラーも変更可能だ。選べるのはインテル純正と「Noctua NH-L9i」の2つだけとなっているが、スペースが限られているのもあり、背が低く冷却性能と静音性に優れたNoctua製のクーラーが選べるのはうれしい。とくに、Core i5以上の高速CPUで構成するなら、CPUクーラーも一緒に変更しておく方が無難だろう。
BTOでもうひとつ確認しておきたいのが無線LAN。有線LANで使うのが確実なら必要ないが、複数のネットワークを使い分ける場合や、ワイヤレスディスプレーを使う場合、ほかの無線LAN機器に接続して遠隔操作する場合などに必要となる。最初から内蔵しておけばUSBポートを潰さずにすむし、追加しても2440円と安いので、将来使う可能性があるなら選んでおいて損はないだろう。
小さくても高性能なメインパソコンがほしい人に
インターフェースはUSB 3.0端子×3(うち、1つはType-C)、USB 2.0端子、有線LAN端子、HDMI端子、DisplayPort、音声入出力など。欲をいえばUSBはもう少しあるとよかったが、このサイズのパソコンにそこまで求めるのは酷だろう。
高性能なデスクトップパソコンといえばタワー型となりがちだが、超小型PCでもCore i7まで搭載可能なリッチな構成を選べるのがRadiant SPX2700H310の魅力。スペックを自由にカスタマイズできるので、小さなパソコンはほしいけれど自分好みのマシンが見当たらないと感じている人にこそ選んでほしいモデルだ。