シンガポール企業の Aivon が今週、ブロックチェーンを活用した分散型の動画検索エンジンを立ち上げる計画だ。
検索利用者が検索で目的の動画を効率よく探し出すためには1つ1つの動画に適切なメタデータを付与することが重要だが、これは簡単なことではない。YouTube や bilibili、Dailymotion といった動画サイトに公開される無数の動画ファイルに人力で正確なメタデータを書き加えることは不可能だ。AI(人工知能)に任せるには(現状は)正確性に問題がある。また、検索エンジンがアクセスできるメタデータが必ずしも検索に有効とは限らない(たとえば字幕情報はアクセス可能なメタデータであるが、目当ての動画を探すために有効な情報であるとは言えない)。
この問題を解決するために、Aivon は動画のメタデータを制作するためのコミュニティを立ち上げた。このコミュニティは人力(クラウドソーシング)と AI を組み合わせて、AI が作成したデータをコミュニティ参加者が編集・承認していく。この参加者たちにメタデータの作成・編集に協力してもらうインセンティブとして、仮想通貨イーサリアムのブロックチェーンプロトコルを使った Aivon トークンを発行する。
同社によるとトークンは秋頃に発行予定で、あわせて Aivon コミュニティに支えられた動画検索エンジンを立ち上げる予定だ。
Aivon 公式サイトに同社の取り組みを説明するホワイトペーパーが公開されているので(英語)、このプロジェクトのスキームや見通しについて興味のある方は参照してほしい。
Aivon
https://aivon.io/