筆者の家には4K液晶テレビがあるのだが、そこに表示されるコンテンツはネット動画であることが多くなった。
今のところ、地上デジタル放送やBS放送は4Kではない。一方で、YoutubeやNetflixなどは4K解像度のコンテンツが増えていて、特にYoutubeは連続再生にしておけばおすすめ動画を延々と再生し続けてくれる。ネット動画こそ大画面テレビで見るべきもののような気がしてきている。
その結果、地上デジタルなどの放送はあまり見なくなってしまった。液晶テレビでネット動画再生機能を立ち上げている時はテレビ放送は見られないからだ。2画面とかで表示できればまだ視聴する気にもなるのだが……。
そんなことを考えている時、部屋の隅にやや古めのWindowsタブレットがあるのが目に入った。これを小画面テレビ代わりにできないものか……どうせ4Kである必要はないし、ベットの上なんかに置いてダラダラ見るのにはうってつけだ。
Windowsタブレットをワイヤレステレビにするのに必要なもの
Windowsタブレットでテレビを見るにあたって必要なのは、タブレット本体とチューナー、視聴アプリとなる。
タブレットは2015年に購入したAtom x5-Z8300搭載のものを流用。Windows 10が搭載されているものの、CPUは第4世代だし、メモリーは2GBと、もはや非力で自宅で休眠していたものだ。
それでも画面は10インチでフルHD解像度の表示が可能なのでテレビの表示には十分。ちなみに、同様のスペックのタブレットは現在、2万円台半ばぐらいで購入できる。
チューナーとして今回用意したのは、パナソニックの「おうちクラウドディーガ DMR-BRW550」(以下、ディーガ)。今年発売の最新モデルではあるが、最安値ベースだと3万円を切っている。
なお、家電量販店では「DMR-BW550」という型番で売られており(機能的には同じ)、実売価格は4万8000円前後だ。
同社BDレコーダーのエントリーモデルで、HDD容量は500GB、チューナーは2つ搭載する。
ディーガで受信した映像や録画番組を無線LANを経由してタブレットで視聴するわけだが、タブレット側にアプリが必要となる。
そのアプリが「DiXiM Play for DIGA Windows版」。デジオンの「DiXiM Play」のディーガ専用版で、ライセンスの価格は2808円、または月額216円。
ダウンロードは無料で、ライセンス未購入状態では全機能を1分間だけ使うことができる。これで動作確認を行ない、ちゃんと動いたら購入する、という形だ。
ということで、最安ベースなら約6万円ほどで揃えられるワイヤレステレビ環境となる。
タブレットでテレビを再生しながら
テレビではネット動画を再生
実際にセットアップをはじめて気が付いたのだが、このディーガは無線LANを内蔵していなかった。上位モデルは無線LANを搭載しているのだが、エントリーということで有線LANのみ。無線は省かれているのだろう。
無線LANの搭載されていないレコーダーがまだあったのかと驚いたが、自宅の無線LANルーターにつなげばいいので実用上はまったく問題ない。
次いで、タブレットにMicrosoft StoreからDiXiM Play for DIGA Windows版をダウンロードしてインストールする。
アプリを起動すると機能タイルがいくつか並んでおり、そこから「サーバー」を選ぶ。
すると、LAN内のディーガが表示されるので、機種名をタップ。そこで「チューナー」という項目を選ぶとチャンネルが表示されるので、見たい局を選ぶ。
これで無事にテレビ番組が表示された。手元のタブレットではテレビ放送を表示しつつ、テレビではネット動画を再生。右耳にPCと接続したイヤフォンを装着し、動画はテレビのスピーカーで再生する。この形が案外しっくりきてしまった。