さとうなおきの「週刊アジュール」 第48回
クラスター管理レス・秒課金でLinux/Windowsコンテナーを使う「Service Fabric Mesh」がパブリックプレビュー
Azure上でVisual Studio Codeに似た「Azure Cloud Shellエディター」が利用可能に
2018年08月01日 11時00分更新
こんにちは、さとうなおきです。今回の「週刊アジュール」では、2018年7月15日から7月21日の1週間に発表されたMicrosoft Azureの新機能から、筆者の独断と偏見で選んだトピックについて紹介していきます。
Azure Service Fabric:Service Fabric Mesh、Service Fabric 6.3、Service Fabric Mesh Tools
Azure Service Fabricは、Windows Server/Linux上で動作するマイクロサービスプラットフォームであり、コンテナーオーケストレーターでもあります。
5月のBuild 2018カンファレンスで、サーバーレス機能「Service Fabric Mesh」が発表され、プライベートプレビューになっていました。
Service Fabric Meshは、Windowsコンテナー、Linuxコンテナーをサポートしたフルマネージドサービスあり、秒単位の従量課金で料金が発生します。Service Fabric Meshを使うと、Azure Service Fabricの信頼性、パフォーマンス、スケールの利点を享受しつつ、自分でService Fabricクラスターを管理する必要はなくなります。
今回、Service Fabric Meshのパブリックプレビューが始まりました。Service Fabric Meshのパブリックプレビューは、現在、米国西部、米国東部、西ヨーロッパリージョンで利用可能です。Service Fabric Meshのパブリックプレビューは、現在、無料で利用できますが、今後数カ月のうちに、GA(一般提供)時の料金の半額となるプレビュー料金の課金が始まる予定です。
5月のBuild 2018カンファレンスで予告されていた通り、Service Fabric Meshのサポートが含まれているService Fabric 6.3がリリースされました。
Visual Studio 2017向けの拡張機能「Service Fabric Mesh Tools」のプレビューもリリースされました。Service Fabric Mesh Toolsを使うと、Visual Studio 2017で、Service Fabric Mesh向けの.NET Coreアプリケーションの開発、ローカルデバッグ、Service Fabric Meshへの発行が可能になります。
詳細は、ロードマップ「Azure Service Fabric introduces its fully managed option, Service Fabric Mesh」、ブログポスト「Azure Service Fabric Mesh is now in public preview」、「Service Fabric 6.3 Release and Service Fabric Mesh Preview!」、「Azure Service Fabric Mesh tools now available for Visual Studio 2017」、ドキュメントをご覧ください。
Azure Container Instances:Azure CLI 2.0の機能拡張
Azure Container Instancesは、クラスターの管理なしにコンテナーを実行できるサービスです。
Azure CLI 2.0で、Azure Container Instancesに対する2つの新機能が導入されました。
- protocolフラグで、コンテナーグループのネットワークプロトコル(TCP、またはUDP)を指定可能に
- log-analytics-workspaceフラグで、コンテナーログを格納するAzure Log Analyticsワークスペースを構成可能に
詳細は、更新情報「Azure Container Instances now available in Australia East, East US 2, and Central US」をご覧ください。
Azure API Management:7月20日のリリースノート
Azure API Managementは、既存のAPIに対するAPIゲートウェイのサービスです。
7月5日のリリースノートに続いて、Azure API Managementの7月20日のリリースノートが公開されました。いくつかの新機能や修正があります。
詳細は、ブログポスト「Azure API Management release notes – July 20, 2018」をご覧ください。
Visual Studio App Center:アプリケーション配布の新機能
Visual Studio App Centerは、iOS、Android、Windows、macOSアプリケーションのビルド、テスト、配布、監視のためのサービスです。
Visual Studio App Centerのアプリケーション配布に関するいくつかの新機能がリリースされました。
- 完全に再設計されたテスターのエクスペリエンス
- 開発者ポータルのアップデート
- 必須のアプリケーションアップデート
- デバイスの自動管理
- テスターへの通知の再送信
- 新しい配布グループページ
- インストールポータルでのビルド情報
- Androidネイティブのテスターアプリ
詳細は、ブログポスト「Improved App Distribution is Here: Redesigned Tester Experience, Distribution Statistics, and More」をご覧ください。
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