e☆イヤホンは4月27日、独自にチューンした「アルペックス×e☆イヤホンHi-Unitシリーズ」2モデルの販売を開始した。昨年4月の発売以来、1年で5万台を販売したベストセラーモデルを劇的に進化させたとのこと。
「HSE-A1000R」と「HSE-A500」で、昨年秋から企画開発を開始。ターゲット価格帯で出せる最高の音質を考え、「ポップスとロック」を最大限に楽しめる音とクオリティを目指したという。
HSE-A1000Rは、原音に忠実かつクリア、臨場感あふれる音作りに徹底チューンした。ハウジングはメタリックフィニッシュで、ラグジュアリー感のある仕上げだという。重量は11gで価格は1200円前後。
HSE-A500は、より低いコストで何ができるかを追求した製品。6gの軽量筐体と太くハイレベルな中低域が特徴だという。価格は700円前後。
両モデルとも密閉ダイナミック型で直径10㎜のドライバーを採用。インピーダンスは16Ω、出力音圧レベルは98dB。周波数帯域は10Hz~20kHzまでとなる。13種類とカラバリが豊富なのも特徴だ。
700円の衝撃プライスでリリースされる「HSE-A500」を中心にちょっと聴いてみたが、「結構いいじゃん?」「いやこれでいいかも……」と思えるサウンドクオリティー。軽い筐体であるため、密閉性などはそれほど高くないのだが、割合空間を広くとって、ボーカルなどの中域もたっぷりと豊か。余裕をもった再生だ。低域の量感もなかなかのものだ。全体に滑らかで聴き疲れしにくいチューニングとなっている点も、作業しながら音楽を聴く際のお供などとしても適している気がする。
質感に関してもなかなかでカラバリが選べるのも楽しい。700円なら少々ラフに使ってもいい気がするし、普段使いのイヤフォンとして常にポケットに忍ばせておきたいと思わせる仕上がりだ。イヤフォンより高くつくかもしれないが、イヤーチップにこだわってみるのも面白い。密閉性が高まればより緻密なサウンドになるはずだ。
ちなみにHSE-A1000Rのほうは高域がもう少し前に出てくる感じだ。よりしっかりした金属製筐体ということもあり、耳にピタッとはまる。ニュートラルな印象ではあるが、S/N感が上がるというか、静寂や休符などの切れ込み感や小さい音と大きな音の対比などが明瞭に鳴って、音楽がよりドラマチックに聴こえる。ジャズボーカルの色っぽい息遣いなども、生々しく再現しちゃうのだ。こちらも1000円そこそこだというのに、感心するできである。