倶楽部のAV特集 第35回
35mm判フルサイズデジカメのいいところと不便なところとは!?
品薄続く大人気ソニー「α7III」フルサイズ一眼撮影の魅力 おすすめレンズも紹介 (1/4)
2018年04月21日 17時00分更新
デジタル一眼カメラに興味をお持ちの方なら「フルサイズ」または「35mm判フルサイズ」という言葉を聞いたことがあるだろう。
簡単に言えば、高価なデジタル一眼(または一部の高級コンデジ)に採用されている、サイズの大きな撮像素子(センサー)のことだ。
そもそもフルサイズ一眼の価格は高いのだが、それ以上に扱いが難しいと言われてきた。
しかし、比較的お手頃な価格で、扱いやすいフルサイズ一眼が登場した。ソニーの「α7III」だ。フルサイズ一眼の入門機としては、これ以上に最適なものもおそらくないだろう。
ボディーのみの実売価格は25万円前後。高いと思われるかもしれないが、フルサイズ一眼カメラとしては低価格な部類に入る。それゆえか、各販売店などの売上ランキングを見ると多くの店で結構上位にあがっている。
フルサイズ機の最新スタンダートモデル
ソニー「α7III」
ソニーの「α7」シリーズは、35mm判フルサイズセンサーを搭載したミラーレス一眼。その最新モデルがα7IIIだ。
撮像素子は有効約2420万画素の裏面照射型CMOSセンサーを採用。画像処理エンジン「BIONZ X」は、名称こそ従来モデルと同じだが、内部的には大きく進化している。
前機種(α7II)と比べて約1.8倍高速化しているとのこと。感度設定はISO 50からISO 204800まで設定可能で、前機種よりも最大で1.5段分の画質向上が見込めるとのこと。
AF機能もかなり強化されており、位相差検出方式のAF測距点が693点あり、画面全体の約93%をカバーしている。
コントラスト検出AF測距点は425点になり検出精度が向上。瞳を検出してピントを合わせる「瞳AF」がAF追従モードに対応し、検出精度が向上。α9で搭載された動体予測アルゴリズムを採用し、α7II比で最大2倍高速化されている。
連写速度はメカニカルシャッター使用時でも、AF/AE追従で最高秒間10コマ。α9ではメカニカルシャッターで秒間5コマだったので、ここは上位機種よりも優れている。
なお、電子シャッター使用時はα7IIIが最高秒間10コマなのに対し、α9では最高秒間20コマの撮影が可能になっている。
αシリーズに共通のエフェクト系機能や「Dライティングオプティマイザ」「HDR」などの階調補正系機能はほぼ搭載されており、4K動画の撮影機能も備えている。
先だって販売された高精細モデル「α7RIII」と、フラッグシップ機のα9との長所をうまく組み合わせた完成度の高いモデルといった印象だ。
現時点でのソニーが持つデジカメ技術の集大成とも言えるα7IIIは、ベーシックモデルとしての本気が見えるデジカメだ。
次ページ以降(アスキー倶楽部会員向け)では、フルサイズセンサー搭載機の有利な点や逆に不利な点を実写撮影サンプル満載で紹介。そして、不利な部分について、α7IIIはどういう対策を施しているのかを解説する。さらに、α7IIIを買ったらぜひ手に入れたいレンズやマウントアダプターなども紹介していく。
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