デジタルアーツは3月7日、「第11回 未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」の結果を発表した。対象は携帯電話・スマートフォンを所有する全国の小・中・高校生男女618名と、0歳から9歳の子供がいる保護者層618名。
スマートフォン所有の割合は90.8%で増加
なんらかの携帯電話を持つ未成年者(10歳~18歳)のスマートフォン所有率は、2017年1月の調査では80.3%だったが、今回は90.8%に増加した。具体的には、小学校高学年(10歳〜12歳)が60.2%から74.3%、中学生が82.0%から90.3%に増加。一方で、高校生が98.5%から98.1%に減少した。特に、男子小学生が59.2%から79.6%になったという。
全体のフィルタリング使用率は53.9%から49.5%に減少。購入時のフィルタリング設定の説明を受けたと回答したのも49.0%から37.5%に減少した。
1日の平均使用時間は、子ども全体で3.2時間。前回調査と同じだった。具体的には、男子高校生が4.8時間から4.9時間に増加した。一方で、女子高校生が6.1時間から5.6時間に減少。
全体の73.9%がLINE、女子校生は73.8%がInstagramを使用
使用頻度の高いアプリはLINEが73.9%から82.4%、YouTubeが58.6%から64.1%、Twitterが35.8%から39.5%に増加。
ちなみに、女子高校生に人気が高いInstagramは50.5%から73.8%に増加した。一方で、SNOWは58.3%から変化なし、メルカリは49.5%から46.6%に減少した。
SNS・動画アプリの撮影・投稿経験は46.6%で、女子高校生は80.4%があると回答。理由は「自己満足の場」という回答が49.4%だった。
裏アカウント所有率は子ども全体で39.6%、女子高校生は68.9%。理由は「誰にも知られたくない感情が言えるから」が35.9%で、「趣味の仲間と深く繋がれるから」が35.9%だった。
リアルな友達とはLINEが70%で、ネットの友達とはTwitterが22.3%
家族や友だちとのコミュニケーション手段はLINEが70%を超えた。一方で、ネットの友達とはTwitterが22.3%だった。ちなみに、女子高校生はTwitterが58.3%、LINEが26.2%、Instagramが24.3%の順で高かった。
悩みの相談相手は母親が63.6%、友だちが41.1%、父親が33.7%。男子高校生は「特にいない」が29.1%。
ネット上の友達とのリアル化を希望するのは全体が47.4%から50.4%、女子高校生が53.3%から67.6%に増加した。
ネット事件は当事者意識なしが59.2%で減少
最近のネットに関する事件で自分が当事者になりうると感じたものは、子ども全体で「特にない」が61.5%から59.2%に減少した。また、個人情報漏洩が25.6%から22.0%、「友達・知り合いの写真・動画をネットで勝手に投稿する」が15.9%から15.5%、アカウントを乗っ取られて悪用されるが17.8%から14.6%に減少。ネット上で知り合った人同士で起きた事件やトラブルは他人事として捉えているようで、非常に低い結果だと分析している。
違法行為をしないために気をつけていることは、特にないが33.3%。高校生より親の方が、意識が低い傾向だったという。
1番信頼している情報源は、テレビ局が子ども全体は39.3%から42.6%、親全体28.8%から29.9%に増加。一方で、どこも信用していないが子ども全体は23.6%から25.7%に増加。一方で、親全体は25.6%から22.2%に減少した。ほぼ4人に1人の割合である。
0歳から9歳の専用の端末所有率は58.1%に増加
0歳から9歳の専用の端末所有率は55.5%から58.1%に増加。具体的には、携帯ゲーム機が25.0%から21.0%に減少した。一方で、市販のタブレット端末が12.6%から17.2%、中古のスマートフォンが10.4%から13.4%に増加。