エルテスは1月12日、CYBERNETICA社（エストニア）の本人認証システム技術「SplitKey」を活用したアプリケーション開発を開始すると発表した。
エストニアは日本のマイナンバー制度のモデルとなった“国民ID制度”を早くから取り入れるなど電子政府化が進んだICT立国で、学校・政府機関へのICT機器の普及率は100%、ネットバンキング利用率は99.8%と高く、税金申告、会社登記など様々な行政サービスがオンライン上で処理できるとする。
CYBERNETICAとエルテスは2017年3月に業務提携し、日本での具体的な展開について協議してきた。今回開発するアプリケーションの基幹技術であるSplitKeyは、金融機関、通信事業者、ECサービスにおける一元的な本人認証システムとして“SMART ID”の名前でスカンジナビア諸国を中心に既に活用されている技術とのこと。
インターネットバンキングやネット証券をはじめとしたサービスは、高いセキュリティーが求められるものの複数のIDやパスワードを記憶することが煩雑。そうしたウェブサービスのユーザビリティ向上を図るとともに、本アプリケーションをプラットフォームとして活用することにより、1人のユーザーと複数のウェブサービスをつなぐ架け橋を担い、個人が保有している情報の適切な提供を支援するという。
また、アプリケーションを通じて収集されるログに対しては、AIを活用したビッグデータ解析を実施。他人へのなりすましなどの不正検知が可能とする。これにより、安心・安全な本人認証の仕組みを広く普及させ、日本国政府が推進するマイナンバーを通じた本人認証スキームの有用性や利便性の認知獲得を目指すとともに、現在顕在化している社会課題を解決するため独自ソリューションを開発するという。
