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フェンダーのWi-Fiギターアンプ「MUSTANG GT」に未来を感じた

2018年01月07日 12時00分更新

文● 四本淑三

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フェンダーのアンプモデルが最高

 ギターアンプとして使うだけなら、プリセットで十分用が足りる。ロータリーエンコーダーをくるくる回して選ぶだけ。そしてグッとくるのが、フェンダー歴代アンプの網羅度が高いこと。フェンダーの製品なのだから当たり前かもしれないが、あらゆるギターアンプのルーツのような存在であるにもかかわらず、この手のシミュレーターでフェンダーは雑に扱われがちだ。で、以下のようなものが揃っている。

'57 Champ
'57 Deluxe
'57 Twin
'57 Bandmaster
'59 Bassman
'61 Deluxe
'65 Princeton
'65 Deluxe Reverb
'65 Twin Reverb Excelsior

 もう、これだけで値段分の価値はある。個人的な趣味で言うと、Bassmanがあるのがとても良い。もともとベースアンプとして作られたが、音がいいというのでギタリストも使うようになり、初期のマーシャルはこのアンプを元にデザインされた。それが本家ならではの高い忠実度で、ちゃんとあるのが素晴らしい。

デジタルアンプらしい操作パネル。設定はカラー液晶とロータリーエンコーダーで

 ミッシェルガンエレファントのアベフトシフリークとしては、赤いノブのThe Twinがあるともっとうれしかったが、ハイゲイン系なら、ほかで間に合うと言えば、まあ間に合う。

 プリセット名は例によって適当にごまかしているが、マーシャルやVOX、オレンジ、ハイワットと言ったイギリスのアンプモデルもあり、いずれも美味しいところを再現している。

 それぞれ真空管のバイアスや、いわゆる「サグ感」まで調整できるのもマニアックだ。アンプシミュレーターにありがちなレイテンシーは実感できない程度に低く、こうしたチューブアンプのコンプレッション感に関わる設定も、実感しやすい。デジタルの利便性だけでなく、弾いても楽しいアンプになっている。

アプリで見たアンプの詳細設定。パワー管のサグやバイアス調整のほか、オリジナルにはないキャビネットの組み合わせも可能

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