東芝映像ソリューションは11月6日、12月上旬から「バズーカウーファー」を単体発売すると発表した。
本製品は、簡単に言うならテレビ用の外付けサブウーファーだ。薄型テレビでは弱点とされるオーディオ、主に重低音を強化できる製品で、テレビ背面に設置できるように円柱状の形をしており、目立たずに置くことができる。
40Wの出力があり、テレビのヘッドフォン端子に接続することで150Hz以下の低音を強化できる。
もともと「レグザサウンドシステム」(RSS-AZ55)と呼ばれるサブウーファーとスピーカーがセットになった製品があるが、今回サブウーファーを単体販売するようだ。
単体で販売するだけの自信があるのだと思うが、そのキーワードが「バズーカ」(BAZOOKA)。東芝が1990年代前半に発売したブラウン管テレビで使われていたブランドである。
1990年代のテレビブランドが突如復活
ソニーがスーパートリニトロンブラウン管を採用した「キララ・バッソ」、パナソニック(旧松下電器産業)が津川雅彦のCMが大きなインパクトを与えた「画王」といったテレビを展開していた頃。
東芝のテレビは重低音を重視したスピーカーを内蔵し、これを前面に押し出して田村正和やとんねるずといったタレントを起用してCMを制作。知名度を高めた。
その後、テレビのブランドとしてはフラットテレビが有名だった「face」、そして現在の液晶テレビ「レグザ」へと変わっていき、重低音スピーカーを内蔵していても、バズーカという名前が前面に打ち出されることはなかった。
しかし、今年の5月に「重低音バズーカウーファー」をうたうスピーカーを内蔵した4K液晶テレビ「BZ710X」を発売。レグザブランドでバズーカを突如復活させた。
古き良き時代のブランドを復活させて中高年ユーザーの注目を集め、レグザの知名度につなげていきたい戦略なのだろう。
そして、BZ710Xを買わなくてもバズーカの重低音を実現できるのが、今回のバズーカウーファーである。