10月3日に開幕した「CEATEC JAPAN 2017」で、パナソニックはタフパッドを使った空間採寸・温度センシングソリューションを紹介していた。
頑丈タブレット「タフパッド FZ-M1」に専用のジャケットを装備することで、特徴である頑丈性やウィンドウズPCならではの高性能を確保しつつ、現場で使える汎用性の高さをアピールする。2018年春の商品化を目指す。
空間採寸は、インテルのRealSenseカメラを活用したもので、3Dカメラの視差などを利用して、少し離れた場所にある物体のサイズを画面上で知ることができるというもの。適切な距離は60㎝~1.5m程度の範囲で、1~5%程度の誤差の範囲に収まるという。例えば段ボール箱などのサイズを知り、荷台などに収まるかを調べたり、AI技術などと組み合わせて適切な棚の位置を示すといった物流業界での応用を考えている。また、近づくのが難しい、電柱の高い位置にあるひび割れの大きさなどを計測するといった土木業界への提案もしている。
作業する人が実際にメジャーなどで測る方法と比べて、手軽で作業の効率化が図れるとしている。
一方、温度センシングでは、FLIR Systemsの赤外線サーモグラフィカメラモジュールを使い、離れた場所から表面温度を計測できる。遠赤外線を知るもので、被写体との距離に応じて多少計測結果に差が出るとのことだが、-10℃~450℃と広い範囲の解析が可能。撮影範囲を160×120に分割し、エリアごとの平均温度を知ることもできる。
3Dカメラとサーモグラフィカメラは小型であるため、1つのジャケットに両方の機能を搭載することも可能。ウィンドウズベースであるため、アプリケーションの作り込みや、バックエンドシステムとの連携性も高いという。なお、ジャケットを装着した状態でも、150cmの耐落下性能と、IP65準拠の防塵・防滴性能が得られる。タフパッドならではの頑丈さは維持している。
なおブースでは、物流向けの参考出展として、プロジェクションを利用した荷分け支援システムや自立移動ロボットについても紹介していた。

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