スマホやパソコンは持ち主が制御できない道具だ
iOSが11にアップデートしましたね。コントロールセンターや文字入力のデザインまで変わって、普段ライトな使い方しかしない筆者でも明らかな変化を実感しています。そこには新鮮なうれしさがあったり、「また新しいこと覚えないといけないのかぁ」という思いがあったりします。あんまり新しモノ好きではないので、好奇心が面倒くささをカバーしきれず……。すみません……。
ただ、大型アップデートの後は、デジタル遺品対策を総点検しなければならないのもまた事実です。
たとえば、Windows 10が今秋に予定しているメジャーアップデートでは、過去にアクセスしたファイルやページを時系列で表示する「タイムライン」機能が追加されると言われています。これを初期設定のままにしておいたら、ほかに緻密な対策をしておいても関係なく、「どれだけこの画像が好きなんだよ……」とか、「このサイトを夜11時に見るのが日課だったのか……」とか、恥ずかしいアレコレが家族に気づかれてしまうかもしれません。
OSがネット経由で書き換えられる世の中になった以上、手持ちのデジタル機器は、時系列でみると持ち主が制御しきれない存在とみなすのが正解です。デジタル機器のなかでネズミ一匹逃さない城壁を築いても、一ヵ月後にはその壁に大窓が空いているかもしれない。それくらい不確かなハコのなかで、私たちは恥の元を収集製造し、できるだけ目立たないように飼っているわけです。
通知センターは要警戒
ファイルはうまく使いたい
さて、iOS 11に話を戻しましょう。
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