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ソニーの新ウォークマン&ヘッドフォンを徹底レビュー! 第1回

新しいウォークマンは新アンプ採用で音質大幅アップ!

2017年09月12日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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A40を試聴! 上級機の自然な音の再現を受け継ぎながら
聴きやすく仕上げたバランスのいい音

 ここからはA40とZX300の試聴レビューを行なっていこう。まずはA40+付属のイヤフォンで音楽を聴いてみた。ノイズキャンセルの効き方はほどよい自然さで、室内だと空調のノイズなどがすっと収まる。

 耳が痛くなるような違和感もなく、気持ちよい静けさだ。音楽再生を止めると人の声などはわりと聴こえるが、音楽再生の邪魔になるようなにぎやかさではなく、適度に音量が抑えられた感じだ。

 ノイズキャンセルのオン/オフでの音質的な変化も少ないので、音楽再生中に使っていて違和感を感じることも少ない。このあたりは、長年のノイズキャンセル技術のたまものだろう。

 肝心の音質は、低音感も豊かで情報量も豊富となかなか出来がよい。従来機も音質の良さでは定評があったが、NW-A40となるとさらに中域の充実度が増して、聴き応えのあるものになったと感じる。

 アコースティックな楽器を使ったポップスでは、音色が自然でリアルな再現になるし、ボーカルもニュアンスが豊かだ。解像感が高いせいか、全体にすっきりとした音質だが、解像感を欲張って高域がキツくなるようなこともなく、電子楽器主体の元気なポップスもガチャガチャした感じにならず、ひとつひとつの音をストレートに聴かせてくれる。

 クラシックでは、楽器の音色と響きの余韻がきめ細かく描き出され、なかなかの再現だ。ピュアオーディオ志向の忠実度の高さを意識したものと思えるが、適度にメリハリを効かせて元気の良さを感じさせるうまいまとめ方になっている。

 手持ちのイヤフォンに交換すると、中低音の厚みや音のニュアンスがさらに増す。組み合わせるイヤフォンのグレードの高さもあるが、低音の力感や音の反応の良さが鈍ってしまうことがない。プレーヤーとしてのポテンシャルもなかなか優れているので、より音質的に優れたイヤフォンを組み合わせるのも楽しそうだ。

 音質を高めた同時に、聴いていて気持ちのよいバランスに仕上げられており、多くの人が楽しく使えるモデルと言える。この価格帯のプレーヤーとしては頭一つ抜け出た存在と言えるだろう。

上位機種にぐっと近づいたZX300
音の質感が大きく向上した

 続いてはNW-ZX300を試聴。(イヤフォンは付属しないので)手持ちのイヤフォンを使って試したが、パッと聴いてすぐに音質の良さがよくわかる。

 ナチュラルな音色で解像感も優秀。ZX100と比べると、かなり正統派のHi-Fiな音に近づいた印象だ。

 ボーカルは生々しい声で、力強さもしっかりと描き出す。このあたりはさすが中高級クラスの実力。低音もしっかりと伸びるだけでなく、量感を感じさせる豊かな響きまで堂々としたスケール感に再現される。

 クラシックでの細かな音の明瞭な描き分けや音場の広がりや奥行きもなかなかのもの。価格を考えたら不満などひとつも出てこない。

 これを、バランス接続に切り替えて聴いてみると、空間感の広がりや響きの豊かさがさらに増し、音の粒立ちの良さがさらに冴えてくる。

 ナチュラル志向の派手さのない音なので、パンチの効いた音に仕立ててあったZX100と比べると、ややおとなしい印象もあるのだが、中低域が充実し、しっかりとしたエネルギー感のある音なので、元気の良さや音の勢いなどは不足なく伝わる。

 WM1Z/WM1Aがさらに優れた実力を持つのは間違いないが、一回り大きなサイズは日常的に気軽に使うには少々大げさだ。

 しかし、本機のコンパクトさは実に手頃で、気軽に使えてしかも音質も本格的と、上級機以上に魅力を感じてしまう。価格はもちろんだが、サイズ感などでWM1Z/WM1Aを敬遠していた人はぜひとも注目してほしい。

Bluetoothのワイヤレスヘッドフォンがますます盛り上がる!?
完全ワイヤレスも登場!

 さて次回は、同時に発売された「MDR-1000X」後継のワイヤレスヘッドフォンとイヤフォンを紹介する。

 Bluetoothのワイヤレスヘッドフォンは今や注目アイテムのひとつだが、そこにしっかりと焦点をあてて魅力的なモデルを投入してきている。音質レビューもしっかり行なう。

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