東洋ゴム工業が8日、空気のいらないタイヤ「noair(ノアイア)」を発表。
内芯部分に剛性の高い樹脂製スポークを入れることで、クルマの荷重を支持する力を確保。タイヤ外側トレッド部分のゴム部材で「走る、曲がる、止まる」というクルマの基本性能を成立させられたとしている。
耐久力は、同社の市販製品(空気入りタイヤ)での法規相当条件を大幅にクリア。タイヤの転がりやすさをあらわす「転がり抵抗値」は同じく25%改善したという。また、ぬれた路面でのブレーキ性能を示す「ウェット制動距離」は4%短縮するなど、空気入りタイヤに比べても優れた性能が実現できたそうだ。
同社では2006年からエアレスタイヤの研究をつづけ、試作品を開発している。
ノアイアのスポーク構造は過去モデルの「楕円形」を「X字型」に変更したもの。タイヤ幅の奥側と手前側を交互に交差させることで、耐久力を過去モデルの8倍以上にも高めたという。スポークの本数を過去モデル比で倍増させたことで内芯にかかる接地圧を分散させ、静音性も向上しているそうだ。
同社ではノアイアが実車に装着して走行できるレベルに到達しつつあるとして、実用化に向けて研究開発を進めていくとのこと。