(株)ベネッセホールディングスは1日、コールセンター事業などを手掛ける(株)TMJの全株式をセコム(株)に159億3000万円で譲渡すると発表した。TMJの売却でベネッセは、2018年3月期の通期決算で約154億円の特別利益を計上する予定。
グループ外の売上が7割以上に
TMJは1992年にベネッセの100%出資企業として独立し、通信教育講座「こどもちゃれんじ」「進研ゼミ」のコールセンター業務だけでなく、同社グループ以外のコールセンター業務、アウトソーシング業務など、事業を拡大させてきた。17年3月期の決算は売上高が331億2500万円、営業利益が14億7400万円、純利益が9億9200万円だったが、売上高は同社グループ外からが7割以上を占め、グループ外の会社の売上比率が高まっていた。
ベネッセでは、「進研ゼミ」に依存した事業構造からバランスのとれた収益構造に転換することを目指し、「事業の選択と集中」に取り組み、M&Aも積極的に活用することが重点戦略になっている。このことから、TMJの今後の事業戦略を検討したところ、セコムのサポートを得ることが今後の発展につながると判断し、セコムに全株式を譲渡するに至った。株式譲渡の実行日は10月2日の予定。
また、同社は株式譲渡後もTMJを重要なパートナーとして取引関係を維持し、「こどもちゃれんじ」「進研ゼミ」のコールセンター業務やアウトソーシング業務は今後もTMJが継続して担当する。