●自動調理器は「一家に一台」の便利グッズ
自動調理器は、低温調理も可能です。
例えば、ローストビーフ用の牛肉を、ジップロックやビニール袋に入れて、空気を抜いてふたをして、これを70℃で40分ほど、自動調理器で低温調理をしてから、オーブンまたはフライパンであぶると、おいしいローストビーフが完成します。オーブンでずっと焼いたものに比べると、肉汁が閉じ込められ、ずっとジューシーです。
甘酒や塩こうじ、ジャムなども簡単にできます。残り物の野菜を適当に入れると簡単なスープもすぐできます。
これまでは
・たくさんの煮汁で
・100℃を超える温度で
・くたくたに柔らかくなるまで煮る
という料理をしてきた人にとって、自動調理器による
・無水または減水で
・温度管理が適切にされた料理
を食べると、衝撃を受けると思います。いわゆる、レストランやホテルで出るクラスの料理が、自宅で簡単にできるからです。
これをガスやIHレンジ台でやろうとすると、長年の経験や勘が必要でしたし、そこまで経験があっても、ばらつきがあったと思いますが、自動調理器を使うと
・経験と勘は必要なく、考えるのはレシピの中身のみ
・一度うまくいった方法は、再現性高く、次もうまくいく
という仕組みを作ることができます。
それはまるで、過去において事務作業については、職場で電卓を叩いていた時代から、マクロもついているエクセルに動いたのと同じくらい、効率的ですし、衝撃的だと思います。
毎日、1つの料理について、私たちは野菜を切る、味付けをするなど、10分前後の作業をすれば、あとは鍋が勝手に仕上げてくれる時代になりました。これは炊飯器では当たり前でしたが、他の料理もそれが当たり前になっているのです。
いま、家に全自動洗濯機や炊飯器がないうちはほとんどないと思います。こういった高機能自動調理器も、近いうちにどんどん、一家に一台となっていくことでしょう。
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■筆者紹介──勝間 和代(かつま かずよ)
経済評論家、中央大学ビジネススクール客員教授。早稲田大学ファイナンスMBA、慶応大学商学部卒業。当時最年少の19歳で会計士補の資格を取得、大学在学中から監査法人に勤務。アーサー・アンダーセン、マッキンゼー、JPモルガンを経て独立。現在、株式会社監査と分析取締役、内閣府男女共同参画会議議員、国土交通省社会資本整備審議会委員、中央大学ビジネススクール客員教授として活躍中。近著に『勝間式 超ロジカル家事』(アチーブメント出版)がある。