初心者にもできる新青森行き
紫帯にすると函館北斗行き
画像の出典は、“Wikimedia Commons”
ここでは新青森行きの製作工程を見ながら、どうやってペイントすればいいかの手順を説明しよう。なおいつもは速乾性のラッカー系を使う筆者なのだが、8月ってずっと雨降ってて家の中でしか工作できなかったので、水性塗料を使ってる。でも、最近の水性塗料ってムラなく塗れるようにスゲー進化してて、ビックリしたよ!
(1) 色を塗らないところを「マスキング」
ここで使ったのはマスキングテープに、スーパーのお肉などを入れるビニールが付い「タンカルコロナマスカー」というもの。大きな範囲は、このマスカーを使うとあっという間に処理できるのでオススメ。なお余ったビニールは、塗っているときにヒラヒラしないように、マスキングテープで固定する。
(2) スプレーで塗装するときは缶を立てて持ち
母材に対し真正面から塗る!
マスキングしたら、露出している部分に対してスプレーを真正面に向けて塗る。ちなみに母材との距離は20~30cm位離し、左右に振る速さは1秒10cmぐらいがいいとされている(要は左右に振る速さと母材との距離の塩梅)。最低でも2度塗り、ベストは3度塗りして完成するペースで薄く、薄くスプレーすると、キレイに塗り分けできる。
だいたいのイメージだと、1回目の塗りはスプレーした塗料が砂目模様(まだ半分は母材の色が見える)になる程度。2回目は母材の色がようやく消えるぐらい。んで3回目は、完全にスプレーの色になるって具合。
絶対やっちゃダメなのが、母材に塗料の液がうっすらたまるほど厚塗りすること。まあ母材を立ててたら、塗料がたれてくるので、厚塗りしたのがすぐわかる。ここまでやっちゃうと、マスキングテープのわずかなすき間から毛細管現象で、余計な部分にまで塗料が染み込むので注意。特にエンボスの多い素材は、染み込みやすい。
(3) 塗料が乾ききったらマスキングを剥がす
生乾きだったりすると、部分的にペイントが剥がれたりするので、スプレー缶に明記されている時間をキッチリ守ること。また軽く吹いた箇所に触れてみて、塗料が完全に乾いていることを確認する手もある。今回のような金属の場合は、ドライヤーを当てて強制乾燥してもいい。
(4) さらに塗り分ける場合は
同様にマスキングして塗り分ける
色を吹いたばかりのをマスキングする場合は、とくに乾きに注意。お勧めは塗料が完全に母材に食いつく翌日。急いでやる場合は、ドライヤーの強制乾燥がいい。
ちゃんと乾いたかどうかの見極め方のひとつとしては、指で触って乾燥を確かめてから、マスカーのビニール部分を塗装面にそっと指でなぞってくっつけてみる。ピッタリ密着するようなら、まだ乾ききっていない。カサカサで塗装面の色が曇りガラス越しのように見える場合は乾燥OK!
(5) はみ出した部分や細かい部分は面相筆で細かく修正
もしマスキングからはみ出しちゃった部分などがあったら、面相筆という細い筆でその部分を筆塗り修正。ただし修正は、塗料が完全に乾く翌日以降にすること。生乾きだと筆塗りすると下地の塗料が溶け出して、余計汚くなってしまうからだ。完全に乾くと、下地の塗料が溶ける前に、修正した塗料が乾燥するのできれいに治せるというわけ。