日立アプライアンスが9日、床だけではなく車や桟を掃除しやすいコードレススティック掃除機を発表した。ハンディ掃除機を兼ねるタイプで、新開発のブラシなど8種類の付属品がつく。上位製品と下位製品の2機種(「PV-BEH900」「PV-BEH800」)がある。下位製品は付属品が少ない。
コードレススティック掃除機
パワーブーストサイクロン PV-BEH900
市場想定価格9万円前後
9月16日発売予定
日立アプライアンス
http://kadenfan.hitachi.co.jp/clean/lineup/pvbeh900_release
●掃除しやすい場所
・床
・階段
・家具のすき間
・サッシの溝
・玄関まわり
・車の中 ほか
●付属品
・パワフルスマートヘッド(床面)
・ミニパワーヘッド(ソファ、車のシートなど)
・マルチすき間ブラシ(棚、本棚のすき間など)
・ほうきブラシ(サッシ、網戸、文具入れなど)
・ハードブラシ(玄関マットなど)
・スマートホース(パワーヘッド接続用)
・ハンディノズル
・延長パイプ
写真:製品ページ
最初は「なんだ~付属品か~」と思ったけれど、メチャメチャ力が入っていた。
ミニパワーヘッドは吸込み口15cmの小さなモーター駆動式ヘッド。吸込み口の最大圧力(負圧)はマイナス2032パスカル(Pa)で、通常のパワーヘッドと同等の性能をもつ。ベッド、ふとん、車、ソファなど、厚みがあるやわらかな素材を掃除しやすい。
スマートホースは、ハンディー掃除機として使うときもパワーヘッドをつけられる通電構造。車のシートなどナナメになっている部分を掃除するとき、ホースを使えばキャニスター型掃除機を使うときとおなじように軽い力でもちあげられる。
マルチすき間ブラシは、「スライドボタン」を押しこむと、モジャモジャしたブラシの間から「すき間吸い口」が伸びてくるギミックがある。ブラシでテーブルを掃除した後、ジャキーンとすき間吸い口をのばして本と本のすき間を吸ったりできる。ノズルが交換いらずでラクだ。
ほうきブラシは細い軟質樹脂とブラシで細かいごみを掃きながら吸引できるブラシ。サッシの溝、網戸、クリップのような細かいものが入った文具入れなどを掃除できる。
主な付属品は充電台にしまえるので、場所に悩むこともない(充電台はちょっとでかい)。
日立らしく吸引力も強化。具体的にはモーターの送風効率を上げ、サイクロンの流路をみなおし、3kgのボーリング球がもちあげられるほどの吸引力になった。
こまかく言うと、モーターはディフューザーを改良した。2016年モデルは羽が長く、羽と羽の間を風が流れていたため、流速の遅い部分が発生していた。新モデルは羽を半分に短くしたことで空気がスムーズに流れるようになり、送風効率が5%改善した。サイクロンはカーブしている部分をみなおし、やはり空気がスムーズに流れるようにして、集じん部の損失を低減させた。
メインのパワーヘッド「パワフルスマートヘッド」は、床面にかかる圧力を従来比で倍増させ、吸引力を強めた。猫砂のように粒が大きなゴミも吸い残しがなくなったという。ヘッドを押しているときはフラップがひらき、引くときはフラップが閉じて、圧力を高める構造になっている。壁際にもピタッと吸いつく「きわぴた構造」で、壁際の細かなゴミも吸いやすい。
ほかにも細かい工夫はいろいろある。
・上を吸うときも重く感じないグリップ(持ち手)
・暗いところも明るく掃除できるLED照明
・排気方向を左右に切り替えられる「排気方向シャッター」
・交換式の「カセット式リチウムイオン電池」
・ダストケースをはずさずごみを捨てられる「ごみダッシュ」
・まるごと水洗いできるダストケース
などなど。
本体のグリップは、持ったとき軽く感じられるように重心を工夫した。バッテリー、基板、モーターという重い部品がスティック時、ハンディー時、どちらもかならず下にくるように配置している。カセット式リチウムイオン電池は別売1万2000円。車などを掃除するとき途中で電池なくなっちゃったらイヤだなという不安がなくなるので便利だ。
会場で試してみた。満載の付属品が本当にとても便利だ。付属品だけジャパネットで売ったら人気が出るのではないかと思う。掃除は面倒だから基本的にクイックルワイパーを使っているよ~という人にも、1回試してほしいと思える完成度だった。
PV-BEH900 主な仕様
運転時間 約40分(標準)、約8分(強)
充電時間 約3.5時間
使用電池 カセット式リチウムイオン電池
サイズ 幅255×奥行き308×高さ1012mm(スティック時)
重量 2.1kg
容量 0.2L
ヘッド パワフルスマートヘッド(駆動式)
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、家事が趣味。0歳児の父をやっています。Facebookでおたより募集中。
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