(一社)日本クレジット協会が6月30日発表した「クレジットカード不正使用被害実態調査」によると、2017年第1四半期(1~3月分)のクレジットカード不正使用被害額は、前四半期(16年10~12月)比65.7%増となる56.5億円と、急増していることがわかった。不正使用被害額は前年同期比でも52.7%増となる。
番号盗用被害額が約倍増の39.7億
調査対象は、国際ブランドカードを発行している会社ほか、銀行系カード会社、信販会社、流通系クレジット会社、中小小売商団体など。うち45社から有効回答を得た。
不正使用被害額に占める偽造被害額は、同35.9%増の10.6億円。通販に多く見られる番号盗用被害額は同91.8%増の39.7億円と、急増している。その他の不正使用被害額は、同10.7%増の6.2億円だった。
クレジットカード偽造被害の国内・海外別内訳は、それぞれ被害総額の半数にあたる5.3億円。14年度では、国内4.5億円(23.1%)、海外15億円(76.9%)と海外の割合が高かったが、海外での被害額の減少に伴い、国内の割合が高くなった。レジットカード番号盗用の内訳についても、国内19.9億円(50.1%)、海外19.8億円(49.9%)とほぼ同じ割合。国内での被害(割合)は年々減少傾向にあるが、海外では高まっている。