TPCマーケティングリサーチ(株)が16日発表した『2017健康食品の通販事業戦略調査』によると、2016年度の健康食品の通販市場規模は、機能性表示食品を上市した企業の伸長が目立ち、前年比4.3%増の5320億円となった。
機能性表示食品の売上好調
同調査はサプリ、飲料、加工食品を販売する通販会社を対象とした調査で、対象企業は味の素・オルビス・サントリーウエルネス・世田谷自然食堂・ファンケル・山田養蜂場など21社。調査期間は16年11月~17年4月。
同調査によると、16年度の健食通販市場の訴求別市場規模は、「健康増進」が3110億円(構成比58.5%)で最大。次いで、「ロコモ」が765.5億円(同14.4%)、「美容」が569.5億円(同10.7%)、「ダイエット」が532億円(同10%)、「アイケア」が343億円(同6.4%)となった。
分野別でみると、「サプリメント」が3640億円で全体の約7割を占め、次いで、「飲料」が1370億円(同5.8%)、「加工食品」が310億円(同5.8%)。「サプリメント」は前年比4.6%増で、中でも機能性表示食品の販売増加により売上げを伸ばす企業が多く見られた。「飲料」は同3.8%増で、青汁・酵素ドリンクが大きなウエイトを占めている。また、美容や整腸成分といった単一的な商品よりも、複合的な商品が消費者に好まれている。「加工食品」は同3.3%増で、スティックゼリー、雑穀・玄米が中心となっている。スティックゼリーは、場所や時間を問わず、片手でも摂取できる簡便性で主に女性に支持された。