(株)トレイルは29日、宅配便ドライバーが配達先に近づいたタイミングで、配達先に自動で電話して在宅かどうか確認する自動音声応答サービス(実証実験中)で、AIを活用した音声認識システムを開発したと発表した。
通話感覚で再配達を連絡
同サービスを利用すれば、宅配ドライバーは配達先が在宅かどうか自動で確認できるため、再配達の削減に期待できる。通販利用者は、電話を受けてからプッシュボタンだけでなく、AIを使用した音声認識で回答できるため、通話しているような感覚で、配達員に不在再配達の連絡ができる。
同社が有効性を検証中のサービスは、宅配便ドライバーが配達先に近づくと自動で電話し、配達先への配達予定時刻の通知・在宅確認ができる。不在の場合は再配達の希望日時をその電話で受け付けることもできる。これまでは携帯電話・固定電話で電話を受けた場合、何度もボタンを押す必要があり、時間と手間がかかっていた。今回のAIを活用した音声認識対応によって、通販利用者は「不在なので明日の15時に再配達してください」といった自然な会話をするだけで、AIが会話を認識し、音声で受け答えができる。
通販利用者が電話に出られなかった場合、固定電話ならドライバーは不在と判断することもでき、携帯電話の場合は留守電に折り返しの電話を求めるメッセージが入り、折り返し電話をすると、配達通知のメッセージが流れる。
同サービスは、買い物が不便な地域に向けて食品などを販売する「移動スーパー」が導入を検討しているという。また、今後は物流会社との実証実験で効果が確認された後、正式に販売する予定。