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アマゾンジャパンのチャン社長「マケプレ守るために対応強化」

2017年05月19日 09時37分更新

記事提供:通販通信

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 アマゾンジャパン合同会社は19日、「Amazonセラーカンファレンス2017 ~Amazonプライムとともに~」をホテル雅叙園東京(東京都目黒区)で開催した。会場には約 600人の販売事業者が参加した。

ジャスパー・チャン社長

 アマゾンジャパン合同会社社長のジャスパー・チャンは冒頭の挨拶で「(Amazonマーケットプレイスでのトラブルに関する最近の報道について)Amazonは詐欺を容認しない。不正を行う販売事業者に対しは、迅速に措置を講じている。これからも不正を行う販売事業者から、Amazonマーケットプレイスを守り、販売事業者様と購入者様からの信頼を維持するために、休むことなく、対応を強化する」と語った。

最新版「AmazonEcho」はテレビ電話も

 Amazon.comインターナショナルセラーサービス バイスプレジデントのエリック・ブルーサード氏は、「2017 年のAmazonの成長戦略」と題した講演で、「フルフィルメントbyamazon(FBA)」、「マケプレプライム」、「グローバルFBA」などのサービスの現状や、ECの枠を超えた新サービスなどについて解説した。

 ブルーサード氏は「AmazonのEコマースはオーソドックスではなく、お客さまの立場から逆算してサービスを考えている」と語り、ユーザーに向けたイノベーションとして、コンビニエンスストアで商品を手に取って、そのまま持ち帰ることができる店舗サービス「AmazonGO」や、話しかけるだけで商品の注文などができる「AmazonEcho」、イギリスでデリバリーに成功した「PrimeAir」を紹介。

最新版「AmazonEcho」

 最近米国でリリースした最新の「AmazonEcho」端末では、新たにディスプレイの画面が追加され、テレビ会議、テレビ電話などもできるようになった。AIの「アレクサ」(端末)に向けて「アレクサ、お母さんに電話して」と話しかけるだけで、テレビ電話が始まるという。端末にカメラをつなげば、別の部屋にいる子供の映像を映し出すことなどもできる。

FBA出荷数は80%増・利用者の半数が売上75%増に

エリック・ブルーサード氏

 Amazonの販売事業者による出荷数は、13年が40%だったが、17年1~3月期では全出荷数に対して50%に上った。16年には、年商10万ドル以上の販売事業者数が昨対比30%増の10万社となり、20億個の商品をFBAで届け、米国を省くFBA出荷数では昨対比80%以上の伸びとなった。

 Amazonプライムの会員数は、グローバルで数千万人となった。16年の年末商戦では試用者数が過去最高を記録し、米国では5000万種を超える商品がプライム特典に対応した。マケプレプライムは、日本・米国・イギリス・フランス・ドイツの5カ国で600万種以上の商品がプライム特典に対応した。

 FBAは、利用者の71%が売上10%増以上となった。また、売上75%増の利用者も半数に及んだ。Amazon.comでは、プライム対応した商品は50%以上の売上増を達成した。

 17年3月のAmazon月間ユニーク訪問者数は、米国でデスクトップPCが4700万人、モバイルが1億1100万人となった。日本ではデスクトップPCが1700万人、モバイル3500万人となり、モバイルがデスクトップPCの2倍以上になった。

 ブルサード氏は、「グローバルFBAを利用すれば、プライムによるベネフィットを受けながら海外に商品を販売できる」と話し、販売事業者に向けて、Amazonのプラットフォームを利用した越境ECの開始を呼びかけた。グローバルFBAでは、出品する商品を選択し、海外FBAの倉庫に商品を納品すれば、商品の保管から出荷、カスタマーサービスまでAmazonプライムサービスとして展開できるという。

(山本剛資)

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