アスクル(株)は28日、通販サイト「LOHACO」の人工知能型チャットボット「マナミさん」に、りらいあコミュニケーションズ(株)の「IBM Watoson」をベースにした対話システム「バーチャルエージェント」を導入した。
「IBM Watoson」の機能で「マナミさん」が進化
今回の対話システム導入により、「IBM Watoson」が得意とする自然言語の解釈と学習機能を活用することができ、マナミさんは実際の問い合わせ対応を通じて学習し、より確度の高い答えを導き出すことが可能になった。また、問い合わせ回答の精度を高める学習プロセスの大半がシステム化・自動化され、マナミさんの運用負担は大幅に軽減する。
「IBM Watoson」は、膨大なデータを理解・学習し、目的を持って推論する人と自然に係わりあうコンピューター・システム。国内では日本アイ・ビー・エム(株)とソフトバンク(株)が共同で日本語版APIを提供している。
「LOHACO」では、2014年9月にマナミさんを導入し、チャットボットによる24時間365日の迅速な応対と、スタッフによる丁寧な応対とを両立させ、ユーザーからの問い合わせに対応してきた。ただ、従来のマナミさんの学習プロセスは、問い合わせ対応履歴の中から、回答できなかった質問に対する回答文をデータベースに入力し、回答の精度を高めるというものだった。このプロセスでは、回答精度の向上に工数がかかることが課題となっていた。