ソニーは5月8日、大画面テレビ「ブラビア」において有機ELテレビを含む5機種の4Kテレビを発表した。発売日は一部機種を除いて6月10日の予定。
国内ではLG、東芝に続いて有機ELパネルを採用する同社の「A1」シリーズは、65V型(予想実売価格 86万円前後)と55V型(同54万円前後)の2ラインナップを用意。
画像処理エンジンは従来の液晶テレビ最上位機種「Z9D」に搭載されている「X1 Extreme」を採用。なお、Z9Dとは方向性が異なるが、どちらも最高画質機という位置づけだ。
「4K X-Reality PRO」や「トリミナスディスプレー」といった高画質機能を有機ELテレビでも実現。ダイナミックレンジの広い映像を表示できる。
オーディオは「アコースティックサーフェス」と呼ばれる新機構を採用。背面に設置されたユニットが前面のガラスパネルを振動させることで音を出す。
つまり、画面から音を出すことで没入感を高めるとともに、本体左右や下方にスピーカーがないため、画面だけが浮かんでいるような浮遊感を演出する。
なお、2017年秋以降に77V型の製品も投入する予定とのことだ。
4K液晶モデルは、最上位機種のZ9Dは継続。その下のクラスとなる「X9500E」は65V型(予想実売価格60万円前後)と55V型(同43万円前後)を用意する。
本体左右にパッシブラジエータやツィーター、ウーファーを搭載。本体中央の下方にはサブウーファーを配置し、ウーファーとサブウーファーは磁性流体スピーカーを採用する。
ハイレゾ音源対応だが、壁掛けの場合はサブウーファーを背面に設置する必要があるため、ハイレゾ音質での再生はできなくなる。
画像処理エンジンは上位機種と同じX1 Extremeを搭載。バックライトはエッジ型だが、通常のエッジ型よりも細かい部分駆動が可能な「Slim Backlight Drive+」を採用する。
このほか、明るい場所にバックライトの電力を集中させる「X-Tended Dynamic Range PRO」に対応。暗い場所の約3倍の電力を明るい場所に集中させることで、高いコントラスト表現が可能だ。
「X9000E」シリーズは65V型(予想実売価格47万円前後)、55V型(同35万円前後)、49V型(同26万円前後)のサイズ展開となる。
バックライトは直下型で部分駆動にも対応。画像処理エンジンには新開発の「HDR X1」を採用し、非HDR映像を演算処理でHDR化して表示する。X9500Eと同じくX-Tended Dynamic Range PROが利用可能だ。
「X8500E」シリーズは75V型(予想実売価格65万円前後)、65V型(同40万円前後)、55V型(同30万円前後)の画面サイズを用意する。バックライトの部分駆動には対応しないが、画像処理エンジンにはX9000Eと同じHDR X1を採用している。
「X8000E」シリーズは、49V型で予想実売価格22万円前後、43V型で同18万円前後というコストパフォーマンスが高いモデル。バックライトの部分駆動には対応せず、HDR X1も搭載しないが、HDR映像の入力には対応する。
なお、X8000Eのみ6月24日発売予定となる。
全機種ともOSは従来通りAndroid TVだが、小画面表示やタスク切替、新しい設定メニューなどが利用可能。また、ブラビアの独自機能として、声による録画予約や絞り込み検索が可能。「いつ」「何を」「どうするか」を声で発音することで、テレビに指示を与えられる。