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ヤフー売上高30%増、20期連続で増収…EC関連売上が6割に

2017年04月27日 05時01分更新

記事提供:通販通信

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ヤフー(株)が26日発表した2017年3月期連結決算は、売上高が前年同期比30.9%増の8537億3000万円、営業利益が同14.6%減の1920億4900万円、純利益が同20.4%減の1365億8900万円だった。 サービス開始から20期連続での増収となった。

2016年度通期 決算説明資料から

EC・会員関連サービスの売上高は52.4%増

 ディスプレイ広告の売上増と前期にアスクル(株)を連結子会社化したことで、大幅な増収つながった。また、前期にアスクルの企業結合による再測定益596億円を計上したことや、アスクルの物流センター火災に伴う損害額130億円を計上したため、減益となった。

 広告関連のマーケティングソリューション事業の売上は、同4.9%増の2815億円で、広告関連売上げのうち、スマートフォン経由が50.4%を占めた。「Yahoo!ショッピング」「ヤフオク!」「LOHACO」などのEC関連サービスと、「Yahoo!プレミアム」などの会員向けサービスを含む「コンシューマ事業」は、売上高が同52.4%増の5117億円となった。営業利益は、アスクルの再測定益や物流センター火災の損害額を計上した影響で、同45.1%減の649億円だった。

コンシューマ事業は、全売上高の59.9%を占め、前期から売上構成比が19.9ポイント増加。ヤフーのメイン事業が広告からEC関連事業に移行していることがわかる。

 「Yahoo!ショッピング」は、商品数の増加や自社サービスからの送客施策、Tポイント還元策などが奏功した。「LOHACO」や「一休.com」と合わせたEC国内流通総額は、同23%増の1兆8500万円となり、過去最高を記録した。このうち、スマホ経由は46.3%となった。「ヤフオク!」もオークション関連取扱高の増加や、「フリマモード」の開始などで売上高が拡大した。

 Yahoo!プレミアム会員、Yahoo!BB利用者、Yahoo!JAPANや提携企業が提供するサービスを含む月額有料会員ID数は1773万IDとなった。Yahoo!プレミアムの会員費を改訂したことも売上増につながった。

全サービスでパーソナライズ化へ

 第4四半期(17年1~3月)のデイリーユニークブラウザー数(アプリも含む)は、5905万件で、このうちスマホ経由は65.1%だった。月間アクティブユーザーID数は、前年同期比15%増の3898万IDとなった。アプリ累計ダウンロード数は4億8000万件。Yahoo!プレミアム会員は同6%増だった。クレジットカード「Yahoo!JAPANカード」は、有効会員数(3月末)が前年同月比1.6倍の360万人、カード取扱高は前年同期比2.2倍の1846億円となった。

 次期に向けた新たな挑戦として、「マルチビッグデータドリブンカンパニー」になることを掲げた。月間約4000万人のアクティブユーザーの行動を元にした多様性・量・鮮度が高いマルチビッグデータを活かし、100を超える同社グループのサービスにつなげる。現在は数%だったパーソナライズ領域を、Yahoo!JAPANのトップページを含め、ほぼすべてをパーソナライズ化する。また、利用者をより深く理解することで、適切なコンテンツを配信し、広告のクリック率、ECのコンバージョン率の向上につなげる。現在はメディアとECの利用者に大きな差があるが、今後はサービス利用者の重なりを大きくする。

 「Yahoo!ショッピング」では、ソフトバンク会員の取り扱い割合が拡大しているが、全体からみるとまだ12%で、大幅な拡大余地があるとした。ソフトバンク会員のEC利用を増加すべく、ソフトバンク会員は6月以降もポイント10倍を継続するほか、「Yahoo!プレミアム」の全特典を使い放題にするキャンペーンを開始する。

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