経済産業省が24日発表した「2016年の電子商取引に関する市場調査」によると、2016年のEC市場規模(BtoC)は前年比9.9%増の15兆1358億円、EC化率(物販)は同0.68ポイント増の5.43%となった。
同調査は消費者庁の委託で大和総研が実施したもの。対象は日・米・中の3カ国で、日本はBtoB・BtoC・CtoCについて、公知情報調査・業界団体と事業者のヒアリング調査を行った。
物販はスマホ経由が31.9%・スマホアプリ市場は3052億円
EC(BtoC)市場規模の構成比は、物販系分野が同10.6%増の8兆43億円(EC化率5.43%)、サービス系分野が同9.2%増の5兆3532億円、デジタル系分野が同8.9%増の1兆7782億円となった。
物販件分野のうち、スマートフォン経由の取引は31.9%を占めた。物販分野のスマートフォン経由のEC(同)市場規模は、同28.7%増の2兆5559億円だった。
BtoBのEC市場は、広義EC(PCを介したネットワーク上のEC)が同1.3%増の291兆170億円で、EC化率は同1ポイント増の28.3%となった。狭義EC(インターネットでのEC)は、同1.2%増の204兆780億円で、EC化率は同0.6ポイント増の19.8%だった。
ネットオークション市場は1兆849億円で、このうちCtoCは3458億円となった。16年のフリマアプリ市場は3052億円だった。
中国への越境EC市場(日本から)は30.3%増
日本の越境EC(BtoC)市場規模は、米国からの購入額が同7.5%増の2170億円、中国からが同7.9%増の226億円で、総計は同7.5%増の2396億円となった。米国の越境EC市場規模は、日本からの購入額が同14.4%増の6156億円、中国からは同16、5%増の4259億円、総計では同15.2%増の1兆415億円となった。
中国の越境EC市場規模は、日本からの購入額が同30.3%増の1兆366億円、米国からが同34.7%増の1兆1341億円、総計で同32.6%増の2兆1737億円となった。日本からの購入額は、米中を合わせ同23.9%増の1兆6522億円となった