ASUSが今夏の発売を発表したSIMフリースマホ「ZenFone AR」。グーグルが推進する空間認識技術「Tango」とVR技術「Daydream」への両対応に注目が集まっているが、スマホとしても現時点で最強クラスの1台と言える。あらためて発表会での写真を中心にチェックしていこう。
まず本機を手にして最初に気づくのが、WQHD解像度(1440×2560ドット)の5.8型有機ELディスプレーの鮮やかさ。国内のZenFoneシリーズでは初となるWQHD解像度とのこと。Daydream対応には応答速度の面で有機ELが必要となるわけだが、ハイエンドモデルならではのプレミアム感をなにより実感できる部分だ。
基本スペックももちろん高い。CPUはSnapdragon 821(2.35GHz、クアッドコア)、メモリーとストレージは8GB/128GBと6GB/64GBの組み合わせが用意されている。メインのカメラは23メガで光学式手ぶれ補正機構を搭載。CPUについては、Snapdragon 835搭載機もそろそろといった感じだが、十分以上に高性能なだけあって、Tango対応の初号機であるレノボ「PHAB2 Pro」と比べても、スムーズな動作であると感じられた。
ネットワーク対応も強力で、3波のキャリアアグリゲーションに加えて、4G+3GのデュアルSIMデュアルスタンバイが利用可能。ただし、nanoSIMの片方とmicroSDは排他仕様となっている。またauネットワークにも対応予定。
背面の表面がメタルではなく、レザー素材が用いられているのは、TangoやDaydream利用時の温度上昇を意識しているのではないかと想像したが、実際にTango対応アプリを連続で利用していても、熱くて持ちづらいということはなかった。また滑りにくいという点でも好印象だ。
PHAB2 Proは6.4型ディスプレー搭載という、やや特別な存在だったが、こちらは横幅が77.7mmと画面サイズ相応で、大型スマホに慣れた人なら特別に大きいと感じることはないはず。価格も8GB/128GBモデルは税抜9万9800円とさすがに高価だが、6GB/64GBモデルならば税抜8万2800円。ハイエンドモデルとしては特段高価なわけではない。TangoやDaydreamの新しい世界を体感したいという人はもちろん、SIMフリースマホのフラグシップ機を狙っているという人の候補にも入ってくる1台だろう。
ZenFone AR | |
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メーカー | ASUS |
価格(税抜) | 9万9800円(8GB/128GB) 8万2800円(6GB/64GB) |
ディスプレー | 5.7型有機EL |
画面解像度 | 1440×2560ドット |
サイズ | 約77.7×158.98×4.6~8.95mm |
重量 | 約170g |
CPU | Snapdragon 821 2.35GHz (クアッドコア) |
内蔵メモリー | 6 or 8GB |
内蔵ストレージ | 64 or 128GB |
外部メモリー | microSDXC(最大2TB) |
OS | Android 7.0 |
対応バンド | LTE:1/2/3/5/7/8/18/19 /20/26/28/38/40/41 W-CDMA:1/2/5/6/8 4バンドGSM |
DSDS(4G+3G) | ○ |
CA対応 | ○(3CC) |
au VoLTE | ○(対応予定) |
無線LAN | IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応) |
カメラ画素数 | リア:23メガ /イン:8メガ |
バッテリー容量 | 3300mAh |
指紋センサー | ○ |
SIM形状 | nanoSIM×2 |
USB端子 | Type-C |
カラバリ | ブラック |
デュアルレンズのZenFone 3 Zoomも国内登場か!?
2万円台の5.5型のZenFone 3 Maxもチェック
発表会会場では、海外でリリース済の「ZenFone 3 Zoom」の参考展示も行なわれていた。ZenFone 3 ZoomはiPhone 7 Plusと同じく、標準と望遠の2つのレンズを搭載して、光学2.3倍のズームが可能なモデルだ。
海外版のサイトでチェックする限り、そのほかのスペックはミドルハイクラスで、Snapdragon 625、最大4GBメモリー、最大128GBストレージ、5000mAhバッテリーなど。こういう形で展示される以上、国内での販売の可能性は高そうだ。
さらに国内で発表されたばかりの5.5型の「ZenFone 3 Max」も展示されていた。同機は税抜2万7800円という“格安スマホ”で主役となる価格帯の1台。この価格でもメタル筐体と2.5D加工の前面ガラスで、シンプル&プレミアムな外観を持つ。
主なスペックは、フルHD解像度の5.5型液晶、Snapdragon 430(1.4GHz、オクタコア)、3GBメモリー、32GBストレージ、16メガカメラ(イン8メガ)、背面のタッチ式指紋センサー、4100mAhバッテリー、Android 6.0など。バッテリー容量の大きさと、一方での約8.3mmとさほど分厚くない点がアピールポイントとなる。
無印の5.2型ZenFone 3には、従来からのサファイアブラック、パールホワイトに、クリスタルゴールドの新色が発売された。この新色は派手目な明るいゴールドとなっている。