イーベイ・ジャパン(株)が7日発表した国内EC出店者の海外EC展開調査によると、越境EC出店の意向は、67.2%となり、約7割のEC関係者が越境ECへの出店に前向きな姿勢を示していることがわかった。
同調査は、EC出店に携わる全国20~59歳の男女412人を対象にしたアンケート調査。
越境EC出店の意向度は、14年が51.4%、15年が55.5%だったが、16年では67.2%と大きく拡大した。「出店してみたい」という出店意向度が高い層が、特に増加傾向となった。
越境ECの抵抗度は前年比5.2%減で、大手企業でも越境ECへの抵抗度が減少傾向になっていた。「越境ECに抵抗感がある」という回答の主な理由は、「トラブルが心配」(トラブルの対処法が不安、海外への発送の保証が不安など)、「言葉や文化の違いの壁」、「安全性に不安」(取引相手の信頼性と輸送の信頼性が低い、情報漏洩などが心配など)、などだった。一方、「越境ECに抵抗感がない」という回答の主な理由は「トラブルの心配がない」(システムやサポートセンターの対応がしっかりしている、EC事業者向けのサービスが盛況など)、「言葉や文化のへの壁がない」、「安全性の担保」(保証が充実している、など)となり、抵抗感を持つ層と逆の結果となった。
世界32カ国2万8000人を対象にした消費者調査では、消費者のEC支出額は世界3位だった。国内・越境ECの利用率では、日本は国内ECのみが96%で、国内・海外ECの併用が4%、海外ECのみが0%となり、消費者が世界でも最も越境ECを利用していない国の一つとなった。