※本記事は2016年7月1日に掲載した記事を一部再編集して更新したものです。執筆時点の技術情報をベースにしています。
ロードトリップで本物の地図と格闘したり、地元のピザ屋までわざわざピザを買いに行ったり、実際に人に声をかけてデートの相手を探したりすることは、最近ではすっかりなくなりました。その理由はいうまでもなく、いまではアプリがあるからです!
犬のための恋活アプリといった変な方向に走ってしまっているアプリもたくさんある一方で、デザインに携わる人にとって本当に役に立つアプリも多く存在します。
良いものは必ずしも無料とは限りませんが、iPhoneを持っているデザイナー向けに、確実に生産性を高めてくれる無料のアプリを9個、ピックアップしました。
1. Asian Paints Colour Scheme Pro
優秀なデザイナー必携のアプリトップ10を挙げるとしたら、魅力的なカラーパレットを作成するためのアプリはリスト入り確実です。Asian Paintsはその1つで、カラースキームをまとめて作るのを手伝ってくれます。3つの特別な機能があり、さらに今後も新機能が発表されるであろうColor Scheme Proは、デザイナーに最適のアプリです。
タップ操作だけで1800種類の影を扱えるので、モノクロ、アナログ風、または補色用パレットなど、あらゆる種類の完璧なカラーパレットを作れます。特別なエフェクトを使ってFacebook経由でシェアし、友人や家族、クライアントからフィードバックをもらうという使い方もあります。
- カテゴリー:カラーマネジメント
- 価格:無料
2. Repix
ちょっとしたスナップ写真を友達と共有するためだけだとしても、デザイナーなら質の高い写真エディターを使いたいところ。そこで、写真をうまく編集してくれる写真エディター、Repixがおすすめです。約28種類のこだわって作られたブラシエフェクトを使って、撮ってすぐの写真をわずか数秒で編集し、完成した美しい作品を世界に向けてアップロードできます。
Mashableがアップル製の端末で使いやすいアプリとしておすすめしている通り、このアプリを使う人はもはやアプリ使いのプロです。スタジオで編集したようなクオリティ、たくさんのフレーム、フィルターに加えていろいろなSNSとの共有機能があるRepixは、まちがいなく一押しのiPhoneアプリです。
- カテゴリー:写真
- 価格:無料
3. Font Candy
Font CandyはApp Storeの写真&ビデオカテゴリーに分類されているものの、単なる写真エディター以上のアプリです。一番のおすすめポイントは、その名前からも想像できるとおり、テキストの取り扱い。写真に美しいタイプグラフィを載せ、見栄えのいい作品にしてくれます。
TumblrやInstagramへの共有が最適化されているので、自分で選んだ文字を載せたデザイナーらしい一面をとても簡単に発信できます。もっとクリエイティブにしたければ、アプリで使える記号から凝ったデザインにしたり、目を引くようなキャプションをつけたりするのも良いでしょう。
- カテゴリー:フォント・タイポグラフィ
- 価格:無料
4. Paper
アイデアを紙に書き出したいのに、手元にノートがなく、スマートフォンしかないときはよくあります。そんなときも、次々と生まれてくる新しいデザインのアイデアをすくい取ってくれるアプリ、Paperがあれば安心です。キャプチャー(capture)、コネクト(connect)、コミュニケーション(communicate)という3つのCがそろっており、デザイナーの生産性を担保してくれます。
このアプリでは、リストの作成や、チームメンバーが送ってきた写真の詳細など重要な情報のハイライト、アイデアのスケッチなどいろいろなことができます。PDFや、Keynote、PowerPointのプレゼンテーションも利用可能で、初心者・プロを問わずポケットサイズの秘書アプリとして活用できます。
- カテゴリー:生産性マネジメント
- 価格:無料
5. Harvest Time and Expense Tracker
ビジネスにとって「時は金なり」です。しかし、フリーランスデザイナーにとっては支出を管理してくれる経理・財務チームを抱えることは難しいかもしれません。ところがありがたいことに、無料アプリHarvestではすべてをきちんと管理できます。
アプリの使用にはアカウントが必要です。それでも、時間管理やレシートデータの取りこみ、支出の打ちこみや領収書の管理を出先でもしたいと思うなら、アカウント登録も無駄ではありません。
- カテゴリー:ビジネスマネジメント
- 価格:無料
6. Monogram
Mooについて聞いたことがあるならそののすばらしい製品にもなじみがあると思いますが、いまでは作品をさらに簡単に共有できるアプリがあります。Monogrramは、デザイナーとしての自分のポートフォリオをポケットサイズで管理してくれるツールです。
カード風のデザインアプリであるMonogramでは、写真やテキスト、リンクの表示方法をネットに接続することなく選べます。ビジネスの売りこみ、新しい作品の共有、あるいは10日間職場にこもりきりになっている理由を家族に知らせたいとき、Monogramはぴったりのアプリです。
- カテゴリー:ビジネス・ポートフォリオ
- 価格:無料
7. Create
出先でも制限(もちろんスクリーンのサイズに限った話ではなく)を感じることなくデザイン制作ができるというのは、デザイナーにとっての夢です。そして「Create」を使えば、ポケットサイズの小ささにもかかわらずデザインを最大限楽しめます。
Createの全画面キャンバスを使えば、シェイプやアイコンのデザイン、タイポグラフィの活用、ラインの描きこみ、写真やレイヤーの追加などによって自分のデザインを形にできます。そうした点ではロゴ制作などの作業に最適なアプリです。子供でも簡単に使えます。
Createでデザインを完成させることは難しいかもしれませんが、視覚的に考えることが多い人にとって、「生」のアイデアを描き起こす場所としては理想的でしょう。
- カテゴリー:デザイン・カラー
- 価格:無料
8. My Price
起業して間もないフリーランスデザイナーが直面するもっとも難しい問題の1つに、「この仕事でいくら請求すべきか」というものがあります。しかし、My Priceがあればどれくらいお金を得られるのか心配する必要がないので、仕事に集中できます。
My Priceでは、プロジェクトに対しクライアントに支払ってもらう金額、または入力した基準に基づきどのくらいの時給を得ているのかを計算できます。仕事への適正な請求金額を知りたいのなら、My Priceは使う価値があるアプリです。
※日本版編注:このアプリは2017年3月現在、国内では利用できません。
- カテゴリー:ビジネスマネジメント
- 価格:無料
9. Assembly
キレのあるベクターイラストレーションやデザインができる、無料のiOS用デザインアプリがほしいと思ったことはありませんか? そのすべてをこなすAssembyがあれば安心です。プロ向けのデザインを、だれでも使えるほどシンプルで簡単なフォームで作れるようになっています。
豊富な形や記号をタッチ操作で簡単に選べるAssembyでは、スマートガイドによって瞬時にデザインを作成したり、プロが選んだカラーパレットを使ったりできます。完成作品はJPGやPNG、SVG、またはPDFに保存可能です。
上で紹介したCreateと同じく、Assemblyはたとえばコーヒーを飲みながら初期コンセプトの割り振りをするためのデジタル「紙ナプキン」を提供してくれます。デスクに戻ったころには、Assemblyに描きこんだアイデアをSVGやPDFに展開できます。
- カテゴリー:デザイン・カラー
- 価格:無料
これらのアプリを使って生産性アップ中という人、また「もっとほかにもいいアプリがあるよ」という人は教えてくださいね!
(原文:9 Free iPhone Apps for Productive Designers)
[翻訳:加藤由佳]
[編集:Livit]