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隠すと見たくなる! 恥しいデジタル遺品を隠しきる作戦会議開催

2017年02月18日 18時49分更新

文● ドリル北村/ASCII.jp

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 ASCII倶楽部で連載中の「恥よ! 墓へ!」でおなじみ、ライター・古田雄介氏によるトークイベント「恥しいデジタル遺品を隠しきる作戦会議」が、オリオスペックで開催された。

アキバ系ライター兼デジタル遺品研究会ルクシー理事の古田雄介氏によるトークイベント「恥しいデジタル遺品を隠しきる作戦会議」

 誰しもが持っているPCやスマホ、オンラインなどにある「見られたくないファイル」。それらデジタル遺品を、いかにうまく隠しきるか。ハードウェア対策やオンライン上のデータ管理など実践的な方法を伝授。葬儀屋で勤務経験のある古田氏だからこそ知る、遺族の気持ちや遺品に対する興味などが赤裸々に語られた。

そもそもデジタル遺品とは?

死後に待つのは、遺族に知られたくないデータの攻防戦

誰もが思い浮かべる鉄壁隠蔽作戦の方法とデメリット。見るなよ!絶対見るなよ!では、かえって見たくなる

開放特区作戦の方法とデメリット。ガードするから不審に思われるのであって、ガードしなければ興味をあまり示さない

いいとこ取りを狙ったハイブリッド作戦。恥ファイルが見つからない代わりに、データが後世まで残る可能性も高い

そこで、デジタル遺品研究会ルクシーが制作したデジタル資産メモが役に立つ。これは遺族にとって必要なデータをあらかじめ紙に明記しておくことで、恥ファイルが暴かれるのを防ぐ手段だ

デジタル資産メモとハイブリッド作戦を組み合わせ、隠すべきものは徹底的に隠すというのが結論

イベントの最後に、ライターの高橋敏也氏が飛び入り参加。故人のファイル捜索を遺族に依頼されたり、死者からFacebookの友達申請が来たことなどの体験談を語った

 質疑応答では、遺族としてどこまで故人のPCに踏み込んでいいのか、それは不正アクセス禁止法に抵触しないのか? など、法律に関わる難しい質問があった。

 また、一定期間アクセスしないと自動的にファイルを消してくれるソフトの長所と短所、クラウドサービスに“人様にお見せできない、やんごとなきファイル”をアップするとAIの監視にひっかかり、最悪逮捕される可能性があるなど、ファイルを隠す側の注意点なども語られた。

 デジタル遺品に本格的に興味を持った人は、3月4日にアクセア東京・半蔵門第1会議室で開催される「第1回デジタル遺品を考えるシンポジウム」に参加するといいだろう。

【取材協力】

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