ambie株式会社は2月9日、耳をふさがずに音楽を楽しめる新感覚のイヤフォン「ambie sound earcuffs」(アンビー・サウンド・イヤカフ)を発売した。
ひとりだけの世界から、リスナーを解放するイヤフォン
従来のイヤフォンは耳の穴に入れて使うが、アクセサリのイヤカフのように耳の縁に装着して使う。音楽を聴いている最中でも、周囲の音が聞こえるので、音楽を聴きながら会話したり、電話やアラームなど周囲の物音にも反応できる。音楽を聴きながらデスクワークに集中していたら、内線がなっているのに気づかなかったといった失敗を防げる製品だ。
本体は約5gと軽量。耳を密閉しないためケーブルのタッチノイズなども感じにくい。ソニーの音響技術を活かした高感度ドライバーユニットを使用している。ambieは、ベンチャーキャピタルのWiLとソニービデオ&サウンドプロダクツが共同出資して1月11日に作った会社だ。
価格は5940円。5色のカラバリが用意されている。販売はambieの自社ウェブサイトのほか、ロンハーマン、蔦屋家電、la kagu、チャーリーバイスなど、コンセプト家電を扱っている店舗が中心となる。
音楽を聴きながら、説明を聞く“変わった発表会”
2月9日に都内で開催された発表会もなかなか独創的なものだった。
開会後、しばらくして記者に本体が配布され、スマホに接続して聴いてくださいと試聴タイムに。普通だと「シーン」と静まり返った室内で、5分ぐらい難しい顔をした記者が音を聴き始めるのだが、ambieは音楽を聴きながらでも、説明を聞くことが可能。
というわけで音楽を聴きながら、リラックスしながら聞いてくださいと発表会が進んでいく。こういう趣向はなかなか斬新だ。
実際に装着してみた
装着方法は独特だ。音を聴くと、左右から後方に広がるような独特の開放感、音場感がある。耳の穴に入れないため、音がぼやけるのではないかという心配もあるのだが、思った以上に情報量が多くしっかりとした音が鳴る。
気になるのは音漏れだが、まったくないとは言えないが、先端のノズルを耳の穴のほうにきちんと向けると、周囲の人には、鳴っているとはほとんど感じない程度だ。満員電車での利用はともかく、オフィスの自席程度であれば差支えないのではないのでは。