(株)アイスタイルが3日発表した2017年6月期第2四半期(16年7~12月)連結決算は、売上高が前年同期比22.9%増の84億2600万円、営業利益が同20.4%減の7億3100万円、純利益が同37.2%減の4億7400万円となった。会社設立後以来の連続増収を継続した。
「@cosme」の関連サービス、化粧品EC、化粧品専門店「@cosme store」が好調で増収となったが、本社の増床、新規店舗の出店経費などの影響で減益となった。
広告や会員サービスなどのOn Platform事業は、「@cosme」のブランディング広告、BtoB課金サービスが好調で、売上高が同17.3%増の33億3500万円、セグメント利益は同16.6%増の12億4500万円となった。今後は16年9月に子会社化した(株)Eat Smartと連携し、美容に関連する食品、飲料、健康食品・サプリメント、医薬品、医薬部外品など、新たな業種のクライアントを開拓する。
Beauty Service事業は、売上高が同36.5%増の37億2700万円、セグメント利益は同67.5%減の7500万円となった。店舗は、池袋・新宿・函館に3店舗、M&Aで北陸・北関東エリアに4店舗をオープンし、合計20店舗となった。新規出店に伴うコスト増などで、セグメント利益は減少した。
Global事業は、売上高が同0.3%増の12億6700万円、セグメント利益が同22.8%減の1億1100万円となった。海外企業への化粧品卸売は、現地通貨ベースで26.1%増だったが、為替の影響を受けて8.7%増に留まった。中国での化粧品EC販売は、現地通貨ベースでは同9.4%増だったが、為替の影響で同5.1%減となった。独身の日のプロモーションコストや配送コストの増加、配送コストが高いECサイトへの出店を一時的に閉鎖するなどの影響で、減益となった。
また、「@cosme store」の初の海外店舗を、台湾に2店舗オープンすることを決定した。新店舗は5月と6月に台北にオープンする。同社の吉松徹郎社長は「@cosmeで蓄積した経験を活かし、海外展開を目指すクライアント様とともに日本のビューティーを広めていくきっかけをつくりたい。大事なのは店舗のIT化ではなく、ユーザーのデータとユーザーが求めていることを把握し、どうやってネットとリアルを融合しながら展開していくかどうか。海外では、メディア、EC、リアル店舗を含めたパッケージとして展開したい。台湾への出店はその第一歩。『Beauty×IT』で世界No1になるというミッションに向けて進んでいきたい」と話し、メディア・EC・リアル店舗をパッケージ化したオムニチャネルでの海外展開構想を明らかにした。
(山本剛資)