(株)矢野経済研究所が5日発表した「ドクターズコスメ市場に関する調査」によると、2015年度の国内のドクターズコスメ市場規模は、前年度比4.9%増の899億円となった。
同調査でのドクターズコスメとは、コスメの開発・研究に医師が参加している化粧品、皮膚科・整形外科・美容外科などの医療施設で販売・紹介している化粧品のこと。肌にトラブルがある人、敏感肌・乾燥肌などで悩む人にとって需要が高い。
ドクターズコスメ市場規模は、13年度に主要ブランドの低迷などで成長率が鈍化したが、通信販売の好調もあり、14年度以降は拡大基調にある。ドラッグストアや百貨店でも販売するブランドは、訪日外国人観光客によるインバウンド需要を取り込んだことも、市場拡大に寄与した。
16年度の国内ドクターズコスメ市場規模は、同2%増の917億円(ブランドメーカー出荷金額ベース)と予測。肌の悩み対策だけでなく、エイジングケアや美白などの機能性が強化されていることから、今後も堅調に推移すると見込まれている。