(株)矢野経済研究所が27日発表した「国内アパレル市場に関する調査」によると、2015年の国内アパレル総小売市場規模は、前年比0.2%減の9兆3609億円となった。
同調査は、対象がアパレルメーカー・小売業・業界団体などで、調査方法は直接取材・アンケート調査など。調査期間は7~9月。
15年は暖冬の影響を受け、アパレル各社の冬物衣料品の不振が目立った。特に商品単価が高い重衣料(コートなど)が売れず、寒さが本格化した頃にはすでにセール時期に突入したため、前年実績を下回る企業が多かった。
国内アパレル総小売市場規模の品目別では、「紳士服・洋品市場」がわずかに前年を上回り同0.4%増の2兆5585億円となったが、その他は前年を下回った。「婦人服・洋品市場」が同0.4%減の5兆8844億円、「ベビー・子供服・洋品市場」が同0.5%減の9180億円となった。
チャネル別では、「百貨店」が同0.28%減の2兆600億円、「量販店」が同6.3%減の9249億円、「専門店」は同1.2%増の4兆9616億円、「その他」(通販など)が同3.4%増の1兆4144億円となった。「その他」のチャネルうち、カタログ系通販企業は不振が続いているが、ネット通販企業は好調を維持。「ネット通販は今後も有望なチャネル」とした。