ICTを活用したオンライン講座を開催し、島の特産品をau WALLET Marketで販売
離島の知名度をアップ! KDDIが喜界島で「しまものラボ」を開催
2016年10月14日 19時00分更新
文● 南田ゴウ/ASCII編集部
KDDIと鹿児島県喜界町、NPO法人離島経済新聞社が10月12日から開始する「しまものラボ」は、離島の地域活性化を目指す「しまものプロジェクト」の第2弾。販路拡大や商品PRに課題を抱える事業者を対象にオンライン講座で販売の基礎を学ぶプロジェクトだ。
今回、鹿児島県喜界島(きかいじま)で実施される「しまものラボ」では、約6ヵ月間専門講師による商品の販売基礎講座が開催される。あわせてアンケートやモニター調査を行なえない離島において「auスマートパス」の「商品モニター」コンテンツの活用、さらにKDDI社員による試食座談会などでの市場調査を実施。希望者にはタブレットを活用した商品プロモーション動画の制作講座も実施される。
全講座終了後には、参加した最大3事業者の商品が全国約2500店舗のauショップで購入可能なau WALLET Marketの「しまものマルシェ」に出店される予定。
鹿児島県の喜界島は、奄美群島に所属する奄美大島の北東69kmに位置する面積56.94平方kmの離島。隆起性サンゴ礁の島で、主要な生産品は国内首位の生産量を誇る白ゴマ。サトウキビから特産の黒糖や奄美黒糖焼酎がつくられているほか、そら豆やみかんの生産、クルマエビの養殖も盛ん。2016年2月1日に島に光ブロードバンド回線が開通したことで、ネットを活用した情報発信体制が整った。
喜界空港はこぢんまりとした佇まい。喜界島はフェリーもしくは小型のプロペラ機で鹿児島や奄美大島からアクセスする
空港では歌と踊りで島を離れる方を送っていた。島内には長い一直線の道路が。取材日はあいにくの雨だったが、ここも喜界島の名所のひとつ
島内で養殖されたクルマエビは瞬間冷凍の真空パックで築地などに出荷される。養殖池では毎日潜水作業が行なわれる
島内に2ヵ所ある酒造所のひとつ、朝日酒造の黒糖焼酎と同社の酒蔵。同社は今年創立100周年を迎える
タンクと瓶が並ぶ酒蔵の二階はフローリングになっており、コンサートやコンクールなどのイベントを開催。タンクの上蓋を開けると熟成中の黒糖焼酎をその場で試飲できる
喜界町の農産物加工センターは、事業者のほか個人も有料で製造施設が利用できる
加工センターの中庭には、羽化したばかりのオオゴマダラが。右画像は加工センターの作業室の様子
農産物加工センターで営業開始届を提出できるため、個人でつくった商品もすぐに販売が可能。初期コストがかからず、うまくいかなかったらすぐ止められるため低リスク。展示されている白ゴマは国内首位の生産量
島内には5品種のミカンが栽培されている。シマミカンは素朴な味わいが特徴。加工センターには豆の釜などの加工用機材が揃っている
小豆は台風被害を受けやすいため、秋~春に育て安定した収穫が見込めるそら豆が名産となっている
そら豆を使った醤油や豆粉のオレなどを生産。「毎日まめオレ」は加工センターで作業していたグループが法人化して販売している
サトウキビをしぼってつくる黒糖も名産品のひとつ。黒糖焼酎に用いられるほか、豆とあえたお菓子や本来の黒糖としても販売される。加工工場の最盛期は秋~春にかけて