WordPressのサイト制作で「テーマフレームワーク」って使ってますか? 人気のテーマフレームワークを上手に使うことで、開発効率をぐっとアップできるかもしれません。
テーマを探すときやスクラッチでテーマを構築しようするとき、たいてい作業段階のどこかで「テーマフレームワーク」という言葉を目にしてきたことでしょう。テーマフレームワークの利用はますます一般的になってきています。
テーマフレームワークとはなにか
ぴったりのテーマフレームワークを選ぶ前に、WordPressテーマフレームワークとはなにかを理解しておくことは大切です。テーマフレームワークとはテーマの中心または土台となるものと言えるでしょう。テーマフレームワークを使えば、コーディングの経験がほとんどあるいはまったくないユーザーでも子テーマを作成できます。
この記事では有料のプレミアム版、フリー版を含め、人気の高いWordPressテーマフレームワークを8つ紹介します。
有料テーマフレームワーク
Genesis Framework
Genesis FrameworkはWordPressでもっとも人気のフレームワークです。
人気の高さから、名前に聞き覚えがあることでしょう。StudioPressが設計した60ドルほどのGenesis Frameworkは、安全で、カスタマイズでき、モバイルでのレスポンシブデザインにも対応していることで知られています。検索エンジン最適化(SEO)の効果が抜群なので、多くのユーザーが使うようになってきました。
Genesis Frameworkは子テーマの作成にかけては確かにピカイチです。このフレームワークはあらゆるユーザーの必要に応えており、これを使えば上級ユーザーはオリジナルの子テーマを作成でき、初心者はStudioPressの子テーマから必要にぴったりのものを選べます。
デモはこちらです。
Thesis
DIY Themesが開発したThesisフレームワークも、カスタマイズ機能が使いやすく検索エンジン最適化も簡単なことから、ユーザーと開発者の間でとても高い人気があります。Skins(スキン)、Site Tools(SEO用ツール)、Boxes(ボックス)の主要な3機能に絞ることでシンプルさを維持しています。
3機能を簡単に説明します。
- Skins:ユーザーはドラッグ&ドロップインターフェイスを使って直接ダッシュボードからサイトの外観を簡単にカスタマイズできる
- Site Tools :Thesisが提供する、検索エンジンのランキング上昇に役立つ「ワンクリックツール」。SEOプロセスを簡略化でき、大幅に手間が省ける
- Boxes:WordPressの「ウィジェット」に当たる機能。サイドバーなどの領域にニュースレターのサインインフォームなどのアイテムを追加できる
上の機能はすべてをコーディングなしで実現できます。
デモはこちらです。
Headway
Headwayフレームワークは、テーマビルダーインターフェイスによってほかのフレームワークに差をつけています。単一のファイルをインストールするだけでテーマをインストールできます。ドラック&ドロップエディターを使ってユーザーが編集できる空のテーマ(またはcanvas)を搭載しているので、テーマを独創的にできます。
さらにカスタマイズが必要な場合、上級ユーザー向けのlive CSS Editorを利用できます。スクラッチでテーマをデザインする時間がないときは、Headwayの既成のテンプレートから1つを選んで使えます。
デモはこちらです(Eメールアドレスの入力が必要です)。
Tesla Framework
Tesla ThemesでデザインされたテーマはすべてTesla Frameworkを使って制作されています。フレームワークはテーマファイル内に格納されているので、基本的にオールインワンフレームワークと言えます。作成されたテーマは主にテーマのコードに手を加えずに使いたい人向けに構築されているため、WordPressの初心者にうってつけです。デメリットとしてはほかの有料のフレームワークのようないくつかのカスタマイズオプションを搭載していないため、上級ユーザーには向いていません。
デモはこちらです。
Wooのフレームワーク「Canvas」
Wooのフレームワークでは、有名な「WooCommerce Plugin」の開発者WooThemes(現在はブランド名をWooCommerceに変更)によって作成されたすべてのテーマが提供されています。このフレームワークは機能の多さの点でライバルのフレームワークに引けを取らないと目されています。このフレームワークで作成されたテーマはWooCommerceに対応しているだけでなく、高度にカスタマイズできるので、多くの開発者を魅了しています。
デモはこちらです。
フリー版WordPressテーマフレームワーク
Gantry
GantryはRocket Themeが提供する人気のフレームワークで、有料フレームワークに勝るとも劣らないと評判です。定期的に更新される点(迅速なバグ修正)で、新しいアップデートのリリースに何か月もかかるほかの有料フレームワークに差をつけています。
以前、Gantryは少し使いにくいところがありましたが、最近はドラッグ&ドロップ機能、多くのパネル、メニューエディターなどのツールが搭載されて使いやすくなりました。GantryのWebサイトからGantry 5プラグインをダウンロードし、Gantry対応のテーマをインストールする必要があります。
デモはこちらです。
Beans
Beansもオープンソースで完全フリーの、人気ある軽量・高速のテーマフレームワークです(『スクラッチはもう古い?BeansフレームワークでWordPress開発のフローが変わる』参照)。オープンソースなので、ユーザーが開発(たとえばソースコードのバグの修正など)に貢献でき、好みに合わせて微調整できます。別のカスタマイズオプションを供給するUIkit APIも搭載されています。
使い勝手はGenesisと似ていて、インストールすればテーマもインストールされます。BeansのWebサイトでは「Starter Child Theme」が提供されており、必要に応じてオリジナルのテーマを作成できます。スクラッチでテーマを作成する時間のない人のために、Webサイトでは既成の子テーマもいくつか用意されています。Beansを初めて使う人向けの詳しいドキュメントもあります。
デモはこちらです。
Unyson Framework
Themefuseによって開発されたUnyson Frameworkも、オープンソースのフレームワークです。このフレームワークはプラグインを介してインストールされます。プラグインを使えば、だれでも上質なテーマをすばやく作成できます。ドラッグ&ドロップページビルダー、フォームビルダーなど多くの便利な機能が搭載されています。WordPressでの経験が浅い人でも見栄えのするテーマを作成できる、パワフルなフレームワークです。
デモはこちらです。
最後に
この記事が、人気の高いフレームワークの中から自分に合ったものを1つ見つける助けになれば幸いです。WordPressテーマフレームワークについてもっと詳しい情報が必要なときは、このトピックを扱ったSitePointの記事『The Definitive Guide to WordPress Frameworks』を参照してください。
(原文:8 of the Most Popular WordPress Theme Frameworks in 2016)
[翻訳:新岡祐佳子/編集:Livit]