【NY通信】ニューヨーク在住のフリーライター・公文紫都が
現地のEC事情をレポートする通販コラム(Vol.15)
こんにちは、NY在住ライターの公文です。今回、次回と2回にわたり、買い物のミスマッチを防ぐ、本品購入前に自宅やお店でお試しできるサービスをご紹介します。
1回5本までお取り寄せ無料のメガネEコマース
紫外線が強くなるこの時期。目の保護のためにサングラスを買いたいと思いつつも、ここNYでは、THE日本人サイズの私の鼻に合うサングラスがなかなか見つかりません(涙)。出産前はブラブラ探し回ることもできましたが、子どもができてからはそうもいかずEコマースで探しています。
私が使っているのは、『Warby Parker』というサービス。
(写真1:Warby Parkerのウェブサイト)
2010年創業でNYに本社を構える同社は、社内でデザインした高品質のオリジナルメガネやサングラスをEコマースや、NY、サンフランシスコ等の実店舗を通じて直販することで、1本あたり95ドル〜という“低価格販売”を実現し人気を集めています。オリジナルメガネやサングラスの製造・販売の他、メガネを通じた発展途上国の支援など、社会貢献事業でも有名です。
これまでに22の投資家から1億1500万ドルを調達(参考:https://www.crunchbase.com/organization/warby-parker)するなど、NY発のスタートアップの中でも、注目の一社です。先日グランドセントラル駅を歩いていたら、「2016 SUMMER」の文字と共に広告を見つけました。
(写真2:グランドセントラル駅構内の広告)
同社のウェブサイトで確認したところ「OPENING FALL 2016」に変わっていたので、若干オープン時期が延びたようですが、いずれにしてもここに新店舗ができるようです。グランドセントラル駅内の直販型の店舗といえばAppleが有名ですが、Warby Parkerも名物観光スポットになるでしょうか。
Warby Parkerでは、購入前に自宅で無料試着できる「Home Try-on」というサービスを提供しています。ウェブサイト上で1回5本まで選べ、それを自宅に取り寄せ試着した後返却するというものです。
(写真3:返却はポストに投函するだけ)
商品代金、送料、返却料は一切かかりません。取り寄せた中から気に入った商品があれば、別途購入します。Eコマースで度入りメガネを購入するには、予めメガネの処方箋を手に入れることと、瞳孔間距離を調べておく必要があります。検査はWarby Parkerの実店舗で、瞳孔間距離の測定は同社のオンラインサイト上でもできます。(https://www.warbyparker.com/pd/instructions)
(写真4:自宅に届いたWarby Parkerの箱)
NYには前述のグランドセントラル店以外に実店舗が5店舗あるので、店頭に行きより多くの商品を一度に試すこともできます。SOHOにある旗艦店は、同社のブログで「古典的な図書館にインスパイアされた」とある通り、白く清潔な店内にズラリと横一列に並んだ美しいメガネやハシゴが、確かに図書館を彷彿とさせる造りになっています。
(写真5:店舗内の写真。多くの客で賑わっています)
またフォトブースがあったり、視力検査の順番待ち表示が「グランドセントラル駅の発着掲示板」を模して造られていたりするなど遊び心もたっぷり。
(写真6:視力検査の順番待ち掲示板)
これまで訪れたことのあるいわゆる「メガネ店」とはまるで雰囲気が違い、いるだけでワクワクする空間です。また同店舗は以前NY通信で紹介したデリバリーサービスの『Postmates』の提携店でもあるので、ユーザーはPostmatesを通じて、最短1時間以内に購入したメガネを受け取ることもできます。
(公文紫都)