(株)セブン&アイ・ホールディングスは2日、(株)セブン&アイ・ネットメディアを完全親会社となる株式交換を実施し、(株)ニッセンホールディングスを完全子会社化すると発表した。
完全子会社により、今後は特殊サイズセグメントなどの競争優位な領域にニッセンの経営資源をシフトするほか、グループ企業間のクロスセルや相互送客の推進、商品調達・開発などのシナジー効果を追求する。また、ニッセンの持つ3000万人規模の顧客基盤をオムニチャネル戦略などのグループ戦略に取り込み、提携関係を超えた事業を展開する。
ニッセンHDは2015年12月期決算で営業損失81億5900万円、純損失133億2400万円を計上し、16年12月期でも営業損失102億5000万円・純損失105億5000万円の赤字を見込んでいた。第2四半期決算では純資産が6900万円となり、期末決算では債務超過に陥る見込みで、何らかの対応をしないと8月上旬には資金ショートする可能性もあった。
6月にはニッセンHDから経営支援の申出があり、ニッセンHDの事業が終了することがセブン&アイグループに悪影響を及ぼすと判断し、ニッセンHDを完全子会社化して抜本的な事業構造改革を行い、赤字幅を可能な限り縮小することが双方にとって最善策であるとの結論に至った。