楽天(株)は8日、市場の将来性を見据えて欧州事業を見直し、フランス・ドイツに投資を集中させ、英国・スペイン・オーストリアのマーケットプレイス型EC事業を終了・再編する計画を発表した。
同社は、フランスとドイツでのマーケットプレイス型EC事業に十分な事業規模と持続的な成長の可能性があると見込み、投資を集中する。英国とスペインは、事業と成長規模を踏まえて投資戦略を見直す。
同計画では、英国・スペイン・オーストリアのマーケットプレイスと拠点を閉鎖する。オーストリア国内の出店者とユーザーに対しては、ドイツのマーケットプレイスからサービスを提供する。 マーケットプレイスとWEBサイトは、8月末までに閉鎖する予定。
楽天グループは、欧州各国で新たなビジネスモデルによるECサービスの提供を検討している。フランスのEC事業では、ユーザーのロイヤルティ強化のため新たな会員制プログラム「Price Club」を開始。ドイツでは、コミッション(システム利用料)を引き下げた「Rakuten Pro」プランの提供を開始した。楽天グループは今後も欧州内でEC事業を開始するほか、デジタルコンテンツ事業、無料通話・メッセージアプリ「Viber」など、多角的に事業を展開する。