新規参入企業にはどのようなサービスがあるのか?
電気自由化では料金が安くなるだけでなく、各社それぞれ、多種多様なサービスを提案している。たとえば電気以外の事柄とのセットでの割引という形で、電話料金やガス料金、インターネット接続とのセット料金などを提示していたり、時間帯によって料金が異なる料金プランを策定している企業もある。また、ポイント還元を行なっていたり、変わったところでは、商品購入や旅行代金の割引などのサービスを提供する企業もあり、さまざまなバリエーションが予定されている。
それでは、これまで紹介した新規事業会社のサービスポイントを振り返ってみよう。
東京ガス
東京ガスの電力自由化サービスはガスとのセット料金がポイント。ガスというライフラインをこれまで取り扱ってきたという実績も信頼できる。また、プロバイダーを含めたトリプルセットも用意されている。
ソフトバンク
ソフトバンクの電力自由化サービス「ソフトバンクでんき」は携帯電話とのセット料金がポイント。さらにソフトバンクグループとの連携もあり、電気料金に応じてTポイントがもらえる。
J:COM
J:COMの電力自由化サービス「J:COM 電力」はケーブルテレビとのセット料金がポイント。もちろんプロバイダーを含めたセット料金も用意されている。
昭和シェル石油
昭和シェル石油の電力自由化サービスは電気料金に応じてガソリン代が安くなるのがポイント。最大でリッター当たり23円もの割引となるので、車をよく使う家庭では検討したいサービスだ。
MCリテールエナジー
MCリテールエナジーの電力自由化サービス「まちエネ」はコンビニで得できることがポイント。電気料金に応じたPontaポイントや、ローソンからクーポンをもらうことができる。
JXエネルギー
JXエネルギーの電力自由化サービス「ENEOSでんき」はガソリン代が得になるのがポイント。電気料金に応じたガソリン代のキャッシュバックやTポイントがもらえる。
KDDI
KDDIの電力自由化サービス「auでんき」はau WALLETへのキャッシュバックがポイント。auの携帯電話とセットにすることで、通常のキャッシュバックにさらに最大5%のキャッシュバックが行なわれる。
ミツウロコグリーンエネルギー
ミツウロコグリーンエネルギーの電力自由化サービス「ミツウロコGEの電気」は料金のみの一本勝負。他社の料金プランに比べてかなり安い設定だ。
ケイ・オプティコム
ケイ・オプティコムの電力自由化サービス「eo電気」は阪神タイガースとコラボがサービスポイント。観戦チケットやグッズプレゼントなどが実施されている。
アイ・グリッド・ソリューションズ
アイ・グリッド・ソリューションズの電力自由化サービス「スマ電」はスーパーマーケットで契約できるサービス。契約先それぞれのサービスで食材や日用品、あるいはポイントなどがプレゼントされる。
H.I.S.グループ
H.I.S.グループの電力自由化サービスはハウステンボスなどと連携したサービスがポイント。ハウステンボスの入場料が安くなったり、H.I.Sでの旅行料金が安くなったりする。旅行料金については5月末までのキャンペーンで、今後同様のサービスが行なわれるかは未定だ。
東急パワーサプライ
東急パワーサプライの電力自由化サービス「東急でんき」は東急線の鉄道やバスと連携したサービス。またグループ会社のイッツコムの料金も割引になる。
このように、新規事業者は、それぞれの会社の持っている強みを電力自由化サービスと組み合わせ、新たなサービスを展開している。4月からスタートキャンペーンを執り行っていた企業もいくつかあり、キャンペーン自体は終了してしまっている企業もあるが、引き続きさまざまな特典が検討、提供されることだろう。
また、4月からの各社の動きを見極めつつサービスをこれから開始するという企業もある。6月以降もヤマダ電機が電力自由化サービスに参入するなど、新しい参入企業、新しいサービスはまだまだ増える。単純に料金を比較するだけでなく、各社のサービスから自分のライフサイクルや趣味などに合うものを見つけてほしい。
次回は、日本エコシステムの電気サービス「じぶん電力」について解説する。