このページの本文へ

特商法・消契法の改正案が閣議決定、別会社で営業再開に罰金

2016年03月07日 09時21分更新

記事提供:通販通信

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷

 政府は4日、悪質業者の取り締まりを強化した特定商取引法の改正案と、高齢者対策の規制を盛り込んだ消費者契約法の改正案を閣議決定した。

 特商法の改正案では、業務停止命令を受けてから新たな法人を立ち上げて違反行為を行うことを禁止。違反した場合、個人は3年以下の懲役または300万以下の罰金、法人は3億円以下の罰金が課される。また、これまで法人に限られていた業務停止の対象に、新たに「取締役」「取締役と同等の支配力を有すると認められるもの」を加えた。業務停止の命令期間は、これまでの最長1年から2年に拡大した。

 また、違反事業者のホームページに住所の記載がない場合など、所在不明で処分書が送付できない場合、処分書を一定期間掲示することで事業者に交付されたものとみなす「公示送達」処分を可能にした。

 消費者庁によると、高齢者の判断能力の低下につけ込んで大量に商品を購入される被害や、契約目的とは関係ないことを告知して契約する被害が拡大している。消契法の改正では、これらの被害の対策として、契約をした際に「不実告知」「断定的判断の提供」「不利益事実の不告知」「不退去/退去妨害」の行為があった場合、消費者は契約を取消しできるようにした。また、消費者の解除権を認めない場合など、消費者の利益を不当に害する条項は無効とした。

Web Professionalトップへ

WebProfessional 新着記事