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文字量数えてみたら7000字あったけど気にしない!

「ピクサー展」ついに開催!感想&見どころ濃縮ガイド

2016年03月07日 17時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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「トイ・ストーリー」ロッツォの粘土彫刻が最高

 トイ・ストーリー会場に入ってすぐ目に入るのは、バズとウッディの粘土模型(マケット)。これはデジタルモデラーに仕様を示すためのドローイング素材だ。映画で見た姿とちがうのは、初期に設計したものだから。

バド・ラッキー「ウッディ」ウレタン樹脂鋳造

バド・ラッキー「バズ」ウレタン樹脂鋳造、ガラス

 ピクサーではまずアーティストが監督と何度も話し、たくさんのバリエーションを描いてドローイングを仕上げる。そして彫刻家が粘土の模型、マケットを仕上げていく。1つの作品には4~5年かけており、キャラクターのデザインが決まるまでにこの作業を何度もくりかえして設定やデザインを決めるそう。

 ちなみに展示されているマケットのウッディは、口元に線が入っているもの。最初「腹話術の人形」というアイデアがあったからだとか。絶対見てほしいのはピンクベアーぬいぐるみロッツォのマケット。死ぬほどかわいいのでお見逃しなく!

 会場にはぎっしりドローイングも飾られている。有名な「ちょっとぶきみなウッディ」はもちろん、トイ・ストーリーの世界観をあらわす、映画に直接出てこない水彩やパステルの絵が並んでいる。1枚くれると言われたら絶対迷う。

 ドローイングの中に見えてくるのが、きれいな絵コンテ(ストーリーボード)。

 ピクサーは制作期間の約4分の3を物語に使う。コンセプトを練り、脚本を書き、絵コンテにする。絵コンテを大きなパネルにして掲げ(ストーリーリール)、スタッフが互いに意見を出し合う。これがピクサーの制作スタイルなのだという。

 ひとつひとつの場面を見ながら改善していくため、そこで交わされた会話から新しいセリフが誕生することもあるらしい。ストーリーボードの前に立っていると自分もスタッフの1人になったみたいで、ちょっと誇らしげな気分になってくる。

 さあ展示室の奥にはお楽しみ、トイ・ストーリー ゾートロープだよ!

 ゾートロープはストロボと回転台を使ったアニメーション装置だ。ゾーは生命、トロープは回転。少しずつ形のちがうキャラクターが18体ずつ円盤の上に均等に配置され、高速回転しながら光があたることで動いているように見えてくる。

トイ・ストーリー ゾートロープ

 トイ・ストーリーのキャラクターが勢ぞろい、くるくる動くのが魔法のようで楽しい。制作のヒントになったのは、ピクサーメンバーたちが東京・三鷹の森ジブリ美術館で目にした立体ゾートロープ「トトロぴょんぴょん」だったらしい。

 もはや書き終わる気がしないのは気のせいだ。ほらみんな次はトイ・ストーリーの場面をもとに制作の流れを解説するコーナーだよ、楽しそうだね!

 ピクサーではまず監督がアイデアを言葉にする。それをアーティストが形にする。パステル画や彫刻などで形にしたあと、それをコンピューターモデルに移す。そして最後に音楽や光が加えられる。これがおおまかな流れだ。

 音楽や光を考えるうえで大切なのがカラースクリプトボード。ストーリー全体を時間軸にそった形で描きだし、色彩、光、空気感をふまえた映画全体のトーンを見る。このボードによって、理屈ではなく画面から伝わる感情を把握するのだ。壁に飾られたボードはまるでそういう絵本みたいだった。

堤大介「トイ・ストーリー3 カラースクリプト」(部分)デジタルペインティング

 なおチラッとではあるけれど、シェーダーやレンダリングの様子も紹介されている。段差をよじのぼるロッツォが単純な描画からアニメらしくなっていき、光がついた瞬間にリアルになる。その一瞬は思わず息をのまされるものがあった。

 その奥にはショートフィルムコーナー。ピクサー映画の制作プロセスを資料映像とともに紹介している。スタッフが制作の舞台裏を語るインタビュー映像も流れているので見ておきたい。2つの部屋にわかれているので時間をとっておこう。

 さあこれで最初のフロアは終わり!いったい何千字あれば足りるのかわからなくなってきたけどどんどん行くよ!みんな起きてる?ほらまだ「モンスターズ・インク」が出てきてないよ!ほらほらついてきて!

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