米Google は2016年2月24日(日本時間)、モバイル検索結果において AMPに対応したウェブサイトの表示を開始した。英語(米国、google.com)のほか日本語(日本国内)の検索結果にも既に AMP が導入されており、スマートフォンからの検索で確認することができた。
AMP はトップニュース枠とカルーセル枠に表示
先日の報道によるとモバイル検索結果内の AMP へのリンク表示は2月24日(米国時間)と告知されていたが、1日早い導入となった。AMPに対応したページは、検索結果内の「トップニュース」(Top stories)の枠内と、画像を伴ったカルーセル形式の枠内に表示される。いずれも緑色の「AMP」という文字列が目印となっており、簡単に識別することが可能。
なお、カルーセル表示枠は AMP専用になる模様で、確認した検索クエリのいずれでも AMP ページしか枠内に表示されなかった。トップニュース枠は AMP と通常ページが混在する。
通常(ウェブ)検索掲載順位には特に影響なし
2月24日現在、AMP へのリンクが表示される枠は先述した「ニュース枠」と「カルーセル表示枠」の2つの枠内に限られており、通常の(ウェブあるいは画像や動画など)検索結果に AMP 対応したページは掲載されていない。したがって、AMPに対応することで自然検索結果に掲載される新たな機会を得ることは可能だが、通常の(AMPではない)ウェブページが順位上昇の恩恵を受けることはないようだ。ただし、Google はウェブの高速化を推進しているため、将来的に AMP対応したサイトを用意することで通常の (AMPではない)サイトがメリットを享受できるようなシグナルをアルゴリズムに組み込む可能性はゼロではないだろう。
AMPに問題がある時はエラー表示
なお、現時点では AMP の仕様に問題があるページも検索結果に表示されている。その場合はリンクをタップするとスマートフォンが泣いている(?)イラストとともに、"Sorry, this page is not valid AMP HTML" と表示され、通常のページへのリンクが表示される。
AMP とは
AMP (Accelerated Mobile Pages)プロジェクトは、モバイル環境でウェブの表示速度を高速化することを目的としたもの。Googleによると、ページの読み込みに3秒以上かかると 40%のユーザーがそれ以上の閲覧をやめてしまう調査結果がでており、こうした課題を解決するのが AMPだ。HTML5をベースにいくつかの制約を設けた AMP HTMLや AMP JS を使ってページを作成する。ページに埋め込まれた解析や広告用のタグよりもユーザーが閲覧したいコンテンツを優先的にローディングするなど高速化のための仕組みが施されている。