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東大ベンチャー・ダブルエル保手濱彰人社長インタビュー

「タルるートくんVR化したい」江川達也さんも認める“超ヘンな起業家”

2016年02月22日 17時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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 ひさしぶりに超ヘンな人に会った。ダブルエルの保手濱彰人社長だ。

 ダブルエルは手短に説明するなら著作権管理会社。作家から漫画やゲームの権利を預かり、マーチャンダイズビジネスなどでコンテンツをさまざまな形に展開する。いまのところは漫画がメインで、江川達也さんの漫画『まじかる☆タルるートくん』のVR化をもくろんだりしているそうだ。

 事業はなるほどという感じだが、この社長が超ド級のヘンな人だ。

学年最下位から東大現役合格

 1984年生まれ、東京出身、大田区生まれ。子供のころは漫画・ゲーム大好き、勉強大嫌い。いかに塾をサボってゲームをやるかに命をかけていた。任天堂が大好きで、高校生のころは1日に3時間ほど任天堂のゲームをやっていた。

 基本的には非リアでひきこもり。しかし目立ちたがりで「すごい」と言われるのが大好き。高校では「一番面白いやつ、目立ってるやつ、大物になりそうなやつ」というアンケートで1位を取った。

 学歴に興味はなかったが、とにかく目立ちたい一心で東大をめざすことに。学年最下位だったこともあるが「東大なんて毎年3000人も入っている。なんとかなるだろう」と気楽にかまえ、結果みごと現役合格してみせた。

 まるで『ビリギャル』のような経歴だが「定理好き」が功を奏したと本人は言う。昔から1つの原理をおぼえれば応用が利く「定理」が好きだった。そのため暗記問題ではなく定理問題の多い「物理」「古典」を中心に学んだという。

 「漫画の『ドラゴン桜』が出てきたとき、読んだら『これオレやってたな』と。『理科I類が効率いい』という内容で、ぼくもそうだったんです」

 学校中からは「なんでおまえが?」と驚かれた。教師からは嫌われていたため「全然勉強してないくせに」と嫌味を言われた。

 東大に入ってからも目立ちたがりは変わらない。「世界一になりたい」と子供のように言い続け、出会ったのがベンチャーだった。2005年、ホリエモン全盛期。「ビビビッと来て、この道なら世界一になれると確信した」。コンピューターやITの知識は皆無だが、なんの根拠もないまま、持ち前の行動力で走りはじめた。

 すぐ「東大起業サークルTNK」を立ちあげ、毎週のように勉強会をひらいた。

 自らの度量に自信をつけ、経産省支援のドリームゲートビジネスコンテストに出場し、プレゼン。見事コンテストで優勝し、「ホリエモンのカバン持ち」の権利を獲得した。なお準優勝は「秒速で1億円稼ぐ男」与沢翼くんだったそうだ。

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