ロシア最大手の検索エンジン・Yandex(ヤンデックス)は2016年2月2日、モバイル検索のランキングにおいて、ウェブページのモバイル対応度を考慮するアルゴリズムを導入したことを公式ブログで発表した。同社は国内で最もモバイルインターネット接続利用者が多い都市の名前から、このアルゴリズムアップデートに「ウラジオストク」(Vladivostok)という名前をつけている。
モバイルフレンドリーではないページの順位を下げる
スマートフォンでの閲覧に不自由なモバイルページは検索利用者にとって快適ではないとの考えから、モバイルフレンドリーな要素を検索順位決定時に考慮する。これは2015年に Google がモバイルフレンドリーを検索順位に考慮する理由と同様だ。ただし、Google はモバイルに適したウェブページの検索順位を優遇する場合もあることに対して、Yandex はモバイルフレンドリーではないページの順位を下降するよう作用するのみである。また、モバイルフレンドリーなシグナルは Yandex が活用する 800以上のシグナルの1つに過ぎず、モバイル対応していないからといってモバイル検索結果から完全に削除することもない。
Yandex の定義する「モバイルフレンドリー」
Yandex はモバイルフレンドリーを次のように定義している。第1に、コンテンツがスマホのスクリーンに適した大きさであり、ユーザーが文字を大きくしたり、画面を左右にスクロールする必要がないこと。第2に、特に Adobe Flash や Silverlight に代表されるモバイル端末のプラットフォームで動作・機能しない技術要素を利用していないこと。以上の条件を満たしている場合はモバイルデバイスでも閲覧可能なページであると判断するという。Yandex がウェブマスター向けに提供するツールから、自身のサイトがモバイル対応しているか確認することができる。
なお、同社の事前調査によると、ロシアのトップ100万のウェブサイトのうち、モバイルに最適化しているのはわずか18%とのことだ。
ウラジオストクアップデートはロシアから導入、順次地域拡大へ
モバイルフレンドリーシグナルが実装された検索サービスは同日よりロシア国内で展開される。同社によると、今後、ウクライナ、ベラルーシ、カザフスタン各地域にも広げていく計画とのこと。
Yandex Webmaster Tools
https://beta.webmaster.yandex.ru/#welcome
Как важно быть мобильным
https://yandex.ru/blog/company/kak-vazhno-byt-mobilnym/